ルーマニアの巨大医療汚職事件の闇を追う 『コレクティブ 国家の嘘』10月公開決定

 ルーマニア映画『Colectiv(原題)』が、『コレクティブ 国家の嘘』の邦題で10月2日より公開されることが決定し、あわせて予告編が公開された。

 本年度アカデミー賞のルーマニア代表として選出され、国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門でノミネートを果たした本作は、ルーマニア・ブカレストのクラブ“コレクティブ”で2015年に実際に起こった火災を発端に、 命よりも利益や効率が優先された果てに起こった国家を揺るがす巨大医療汚職事件の闇と、それと対峙する市民やジャーナリストたちを追ったドキュメンタリー映画。

 監督を務めたのは、世界各国の映画祭で上映され数多くの賞を受賞した『トトとふたりの姉』のアレクサンダー・ナナウ。地道な調査報道を続けるジャーナリストを追う前半から一転、映画の後半では熱い使命を胸に就任した新大臣を追い、異なる立場から大事件に立ち向かう人たちを捉えていく。

映画『コレクティブ 国家の嘘』予告編

 公開された予告編は、ライブ中に演出の花火が施設に引火し一瞬にして壁を覆いつくすショッキングな場面からスタート。被害者の親たちが投げかける悲痛な叫びや疑問、地道な取材を続けるジャーナリストたちと国の腐敗と対峙する厚生大臣が抱える葛藤などが描かれ、「我々は権力を妄信している」「メディアが権力に屈したら、権力は我々を虐げる」「医療は一部の人ではなく全国民のものだ」といった登場人物たちの声が捉えられている。

■公開情報
『コレクティブ 国家の嘘』
10月2日(土)シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督・撮影:アレクサンダー・ナナウ
出演:カタリン・トロンタン、カメリア・ロイウ、テディ・ウルスレァヌ、ブラッド・ボイクレスクほか
配給:トランスフォーマー
2019年/ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ/ルーマニア語・英語/109分(予定)/ビスタ/カラー/5.1ch/原題:Colectiv/英題:Colectiv
(c)Alexander Nanau Production,HBO Europe,Samsa Film 2019
公式サイト:transformer/m/colectiv 
公式Twitter:@Colectiv_JP

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