村上淳、『閻魔堂沙羅の推理奇譚』出演を振り返る 「制作陣が仕掛ける映画的な演出にも注目」
毎週土曜23時30分よりNHK総合にて放送中の中条あやみ主演ドラマ『閻魔堂沙羅の推理奇譚』(NHK総合)。第6話ゲストの村上淳よりコメントが寄せられた。
本作は、ミステリー作家・木元哉多の人気シリーズを実写化したミステリードラマ。閻魔堂の主・沙羅が、生き返りを願う亡者に、誰に、なぜ、どのように殺されたかを推理させるゲームを仕掛けていく。主人公・沙羅を中条が演じる。
12月5日に放送される第6話ゲストの村上淳は、大阪府警の刑事・武部建二を演じる。有能であるが、事件を解決するためには手段を選ばないタイプ。こうと思った容疑者にはしつこく食らいつく。新人の森野(上川周作)の教育係を任されたが、“毒”のない森野は刑事には向かないと思っている。沙羅いわく“犬”。死因は刺殺。
村上はオムニバス作である本作への出演について、「僕はカメラの前では新人もベテランもフェアにやれる役者という商売が好きなんです。その中で今回、オムニバスドラマという枠組みの中で、同じ作品に参加して、同じ方向に向き合った、他の出演者の方々がそれぞれの役柄をどう演じるのかもとても気になりましたね」と役者という仕事の魅力を噛み締めている村上ならではのコメント。
主演を務める中条との初共演については、「中条あやみさんとお会いするのは初めてでしたが、中条さんのことはもちろん前から存じ上げていてスクリーンでも見ていました。撮影中は時間がなくて、あまりお話ができませんでしたが、現場で中条さんが沙羅という役を真剣に模索している姿を見ていたので、その誠実さが印象に残っています。中条さんの、現場での姿勢や役にアプローチしていくエネルギーを肌で感じて思ったのは『若いのに偉いなぁ』と。自分が中条さんと同じ年代の頃は、もう少し的外れなことをやっていたかもなぁ……なんて思っていました」と中条を絶賛。
また、今回は新型コロナウイルスへの対策を十分に行った現場だったこともあり、その印象が強く残ったようで、「新型コロナウイルスの感染対策が徹底されていたのがありがたかったですね。このコロナ禍の中で、スタッフの皆さんは本当に大変だと思うんですよ。例えば持道具さんは現場の感染対策のために薄いゴム手袋をつけていたんですよね。手袋の中は汗でビショビショなわけですよ。それでも対策を徹底してくれている。俳優って、スタッフの皆さんの情熱とか気配りを本番へのエネルギーに変えられる人間たちなので。そういう意味では、役者にとって本当にすばらしい環境だったなと思います」と現場スタッフへの感謝を述べた。
武部役として工夫した点については、「僕の演じる武部という刑事は、事件を解決するためには手段を選ばないタイプの男です。現場ではシンプルに、乱暴に演じようと思いました。ただ乱暴に演じると言ってもテレビドラマなので、セリフはちゃんと聞き取ってもらえるように丁寧においていかないといけない。その部分は抑えつつ、“身も心も現場に放り投げる”ことを意識して役にアプローチしました」と役作りの裏側を明かした。
最後に視聴者に向けて、「俳優の演技だけでなくて、制作陣が仕掛ける映画的な演出にも注目していただければと思います。あと撮影・照明がすばらしかったです。僕も視聴者のみなさん同様、放送を楽しみに待ちたいと思います」とメッセージを送った。
■放送情報
よるドラ『閻魔堂沙羅の推理奇譚』
NHK総合にて、毎週土曜23:30〜23:59【全8回】
出演:中条あやみ、小関裕太、賀喜遥香、黒島結菜、Rー指定、村上淳
原作:木元哉多『閻魔堂沙羅の推理奇譚』シリーズ
脚本:古家和尚
制作統括:出水有三
音楽:岩崎琢
演出:渡辺良雄、葛西勇也、石川慎一郎、鈴木航
写真提供=NHK