『35歳の少女』柴咲コウ×坂口健太郎の美しいキスシーン 一方で望美の家族はどん底状態に

 自分が家族の時間を盗み、笑顔を奪い、不幸せにしていた。絶望し涙を流す望美に結人は「何があってもそばにいる。どんなことがあっても離れない」と誓い、優しく口づけを交わす。「私たちは無力だ」。望美がそう思いを巡らすように、現実は何も変わってはいない。薄暗がりの部屋に車のヘッドライトの光が差し込むように、それは一時の平穏でしかない。でも、望美には結人がいる。それだけが今思える唯一の光であり、幸せだから。

 『35歳の少女』はこれまでラストにタイトルバックが映し出され、King Gnuの「三文小説」をバックに次回の予告映像がモノクロで流れるというのが定型であった。しかし、第6話ではモノクロから一転してカラーになり、望美が家族の前で「つらい思いしたのは全部私のせいみたいなこと言ってたけどさ、25年時間を無駄にしてきただけじゃない! みんなが無駄にした時間、私にちょうだい!」と思いをぶちまける予告シーンで幕を閉じる。反抗期とも違う、溜め込んでいた鬱憤を家族3人にぶつけるその表情に感じるのは、これまで望美が見せてこなかった心情の塊だ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『35歳の少女』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜22:54放送
出演:柴咲コウ、坂口健太郎、橋本愛、田中哲司、富田靖子、竜星涼、鈴木保奈美、細田善彦、大友花恋
脚本:遊川和彦
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:大平太、諸田景子
演出:猪股隆一ほか
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/shojo35/
公式Twitter:@shojo35

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