吉沢亮、『半沢直樹』に満を持しての登場! 堺雅人との共演や今田美桜との恋路にも注目

 吉沢はこうした経歴からもわかる通り、安定した芝居の力に定評があり、あの顔面の美しさを持ち合わせながら、地味な役や普通の青年役ですら嫌味にならずに作品に溶け込める力のある役者であることがわかるだろう。吉沢は2020年の年始のインタビュー(参考:吉沢亮が語る、プレッシャーを乗り越える原動力と2020年の抱負 「まだ守ってる場合じゃない」)にて、2019年の活動について「作品数が多いわけではありませんでしたが、一つ一つが勝負の一年でした」と語っている。この言葉からも、昨年は自身にとっても、積み上げてきたものが開花している実感があったのだろう。

 さらに国民的人気ドラマのスピンオフで、本編の主役を差し置いての主演抜擢にプレッシャーも感じていたという。「(ドラマには)相当ファンがいるだろうし、『半沢直樹』なのに半沢直樹が主演じゃないからファンに怒られるんじゃないかな、みたいな不安もあります(笑)。でも、多分良しとしない人も多いというのは分かってはいるので、それをどう見返すかみたいな気持ちにもなってきます。どう“倍返し”していくかっていう。だから燃える部分もありますし、そういう方たちにもちゃんとした作品を見せて、続編に繋げたいです」とより続編に興味を持ってもらおうと、先を見据えた心構えで挑んでいたことがうかがえた。こうした真摯な姿勢こそが、吉沢が20代を代表する役者たる所以だろう。

 いよいよ8月2日に『半沢直樹』第3話が放送される。スピンオフでは直接顔を合わせることのなかった半沢と高坂が同じ画面で共演となるのかにも目が離せない。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
日曜劇場『半沢直樹』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:堺雅人、上戸彩、及川光博、片岡愛之助、賀来賢人、今田美桜、池田成志、山崎銀之丞、土田英生、戸次重幸、井上芳雄、南野陽子、古田新太、井川遥、尾上松也、市川猿之助、北大路欣也(特別出演)、香川照之、江口のりこ、筒井道隆、柄本明
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
原作:池井戸潤『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)、『半沢直樹3 ロスジェネの逆襲』『半沢直樹4 銀翼のイカロス』(講談社文庫)
脚本:丑尾健太郎ほか
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
製作著作:TBS
(c)TBS

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