「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『守護教師』

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、今年の夏こそ二の腕を鍛えたい若田が『守護教師』をプッシュします。

『守護教師』

 梅雨明けするや否や驚異的な暑さが迫ってきた今年の夏ですが、日本ではこの6月から8月にかけて、韓国を代表する俳優、マ・ドンソクが出演する映画が3本公開されています。6月28日に公開された『無双の鉄拳』、韓国での大ヒットだけではなく日本でも話題となった『神と共に 第二章:因と縁』、そして今週末公開となる『守護教師』です。

 日本でも、ここ2〜3年でマ・ドンソクの注目度はぐっと上がった印象です。きっかけは、やはり『新感染 ファイナル・エクスプレス』の大ヒットでしょう。ゾンビ映画にもかかわらず感動モノの同作で、マ・ドンソクは抜群の存在感を発揮。腕にテープを巻きつけゾンビを倒していくのは、ナイスアイデアなのか、そんなのあり!? な奇策なのか、やや戸惑いながらも、やはりその丸太のような上腕二頭筋を使った腕っ節の強さは爽快でした。

 『無双の鉄拳』と『守護教師』は同じ配給会社ということもあり、今年4月に連続公開されることが発表されましたが、どちらの作品のポスターも、マ・ドンソクの顔から伝わる“圧”に期待が高まるばかりでした。実際、どちらもとても面白く、ぜひ見ていただきたい作品なのですが、個人的にこの2作品は対の作品となっているようにも思えました。

 どちらも、とある一人の女性がいなくなり、その女性を探していく中で貧困や女性の人身売買などの社会的テーマを織り交ぜつつ、「悪」の存在と主人公(マ・ドンソク)が対峙するということで、共通点は多く見られます。『無双の鉄拳』の主人公ドンチョルはかつて闇社会で恐れられた男。結婚して足を洗い、ときおり妻のジス(ソン・ジヒョ)と喧嘩しながらも平穏な結婚生活を送っていたところ、突如ヤクザが愛する妻を奪い、取り返すために身体ひとつで乗り込んでいきます。そしてドンチョルは封印した力を解き放ち、「雄牛」の名にふさわしく、ばったばったと敵を倒していきます。そして、ジスもただ助けを待つだけではなく、自ら行動に出たり決して悪に屈しようとしない強さを見せています。

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