高橋一生の奔放な姿に次第に惹かれていく? 『僕らは奇跡でできている』相河一輝の“ユニークさ”
10月16日に放送された火曜ドラマ『僕らは奇跡でできている』(カンテレ・フジテレビ系)第2話では、大学で動物行動学の講師を務める相河一輝(高橋一生)の相も変わらぬ奔放さが周囲の者たちを翻弄する。一輝はバードコール(鳥の鳴き声に似た音を出す道具)を手に、学生たちを引き連れてフィールドワークへと繰り出すが、1人だけ子供のように楽しむ彼の姿に学生たちは辟易気味。しかし、次第に彼に惹かれていく者もいるようだ。
前回の第1話では、多くの方が一輝のだいたいの性格を掴んだのではないだろうか。ときに人の話を聞かず一方的に自分の考えを述べ、何かひとつのことに夢中になると、時間や周囲のことを忘れてしまう。そうして結果的には、“時間にルーズな人”や“非常識な人”という見方をされてしまうのだ。とはいえ、そのどれもを彼は悪気なくやっている。言わば“変わり者”なのだ。おそらく誰しもが、1人くらいはこんな人物と会ったことがあるのではないだろうか。ひょっとすると自分こそが、周囲からすると一輝のように思われているかもしれない。変わり者であるかどうか、それは他者の存在があってはじめて表面化する。当然ながら他者がいてはじめて、“周囲の人々に自分がどう写っているのか”、ということを認識することができるのだ。
先に一輝のことを“変わり者”だと述べたが、言い換えると“ユニークな人”だとも言える。彼独自の視点や気づきを、周囲の者に与えてくれるのだ。歯科医の水本育実(榮倉奈々)からすれば、一輝は“変わり者”で“非常識な人”だが、一輝の恩師であり現在の上司の鮫島瞬(小林薫)や、育実の歯科クリニックで出会った宮本虹一(川口和空)からすれば、彼は“ユニークな人”なのだ。
そんな一輝は、公園で虹一と再会する。砂に書かれた「一輝」「虹一」というそれぞれの名前から、虹一は“一”の文字が共通していることを発見し、「仲間だ」とはしゃぐ。ところがそこへ虹一の母がやって来て、彼を強引に連れ帰る。彼女からすれば、一輝は“ユニークな人”ではなく“変わり者”、あるいは知らない子供に声をかける“非常識な人”ということなのだろう。この母の警戒する姿も相まって、余計に一輝の“変わり者”具合いは際立つ。