10代、20代と魅力を更新し続ける三浦春馬 高みを目指すからこそ生まれた役者像を探る

 最近、三浦春馬のカッコよさを、じわじわと実感してい方も多いのではないだろうか。いや、もちろん以前からカッコよかったのだが、「大人っぽいなぁ」と思っていた三浦が、いつしか本当に大人の男性となり、磨きがかかった印象を受ける。(メイン写真:『tourist ツーリスト』オフショットより)

 三浦といえば、幼い頃から子役として活動していたことでも有名。先日『王様のブランチ』(TBS系)に出演した際にも、樹下涼(竹野内豊)の幼少期を演じたドラマ『真夏のメリークリスマス』(TBS系)の映像が流れ、「あの頃が一番かわいかった」と本人も笑顔を見せていた。

 2006年に『キャッチ ア ウェーブ』で映画初主演を果たし、ドラマ『14才の母』(日本テレビ系)で、中学生の彼女・一ノ瀬未希(志田未来)を妊娠させてしまう少年を演じて世間に鮮烈な印象を残す。翌年には、ブリーチヘアにガラリとイメージチェンジして映画『恋空』に出演し、本作で「第31回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞した。

 2008年、『ごくせん』第3シリーズ(日本テレビ系)に金髪メッシュにサイドをピンで留めあげた特徴的なスタイルで、Hey! Say! JUMPの高木雄也や三浦翔平らとともに、主要生徒役で出演。同年には『ブラッディ・マンデイ』(TBS系)で連続ドラマ初主演を果たすなど、高校生をメインに描いた作品には欠かせない存在として、不動の地位を築いていく。

 2010年に公開となった映画『君に届け』では、爽やかさMAXの好青年・風早翔太役に抜擢。少女マンガの実写化というと賛否が起こるのが常だが、三浦が“風早くん”を演じることについては、肯定派の圧勝。それほど、三浦の爽やかさは図抜けていた。

 『大切なことはすべて君が教えてくれた』(2010年/フジテレビ系)では、実年齢より5歳上の教師役に挑むなど落ち着いた雰囲気を持つ彼が、『ラスト・シンデレラ』(2013年/フジテレビ系)で扮したのは、遠山桜(篠原涼子)の年下彼氏・広斗。大人っぽい印象のあった三浦が演じたからこそ、その甘えん坊っぷりに視聴者の母性本能は崩壊。「も~ぅ」と口を尖らせてわがままを聞いてしまう桜に、完全同意する女性が続出した。また翌年には、自身発案による『僕のいた時間』(フジテレビ系)で難病と闘う青年を演じてギャラクシー賞を受賞。幅広い作風に挑みながら、着実にキャリアを積んできた。

関連記事