『ひよっこ』ヒットの道にあった困難と信頼 “朝ドラ”の歴史に残る一作に成り得たワケ
主演に有村架純を選んだのも、正解だったという。
「『ひよっこ』は作品のトーンこそ穏やかですが、ドラマの作りとしてはとても大胆です。ドラマチックな出来事が起こるわけではなく、主人公が物語を突き動かしていくわけでもない、この作品を成立させるには、受けの演技が上手い有村架純の力が必要でした。朝ドラは新人女優を発掘する場でもあり、視聴者もそれを期待していますが、そこであえて知名度も実力もある有村を起用したのは英断だったと思います」
現在、連続テレビ小説で放送されている『わろてんか』、2018年度上半期放送の『半分、青い。』、2018年度下半期放送の『まんぷく』、そして通算100作目となる2019年度前期作品『夏空』……今後も続く“朝ドラ”の歴史の中でも、『ひよっこ』は語り継がれる名作となったのではないだろうか。
(文=大和田茉椰)