『この世界の片隅に』片渕須直監督や『愚行録』石川慶監督、『メッセージ』に絶賛コメント

 5月19日に公開される映画『メッセージ』に、『この世界の片隅に』の片渕須直監督や『愚行録』の石川がコメントを寄せた。

 本作は、最新監督作『ブレードランナー 2049』の公開を10月に控えるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が手がけたSF映画。巨大飛行体から人類が受け取ったメッセージと、娘を亡くした言語学者ルイーズの決断を描く。『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムス、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のジェレミー・レナー、『大統領の執事の涙』のフォレスト・ウィテカーらが出演する。

 公開に先駆け、10名以上の日本の映画監督が本作を鑑賞。すでに『君の名は。』の新海誠監督や、『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督などが本作へコメントを寄せていたが、『この世界の片隅に』の片渕須直監督、『愚行録』の石川慶監督が新たにコメントを寄せた。また、最新監督作『光』が第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品される河瀬直美監督も、ヴィルヌーヴ監督と対面した興奮の様子を自身のSNSにアップしている。

日本人映画監督のコメント

片渕須直(『この世界の片隅に』監督 )

自分自身の人生に直接向かってくる映画。
いつも頭上を覆う鈍い曇り空も、未知のものに触れる取り返しのつかない痛みも、
そしてたぶん僕が立つ何か意味があるのだろうと思える愛おしさも。

石川慶(『愚行録』監督)

ここに”正しいSF映画”がある。
SF風味のふりかけをまぶしただけのエセSFが蔓延する中、
SFでしか描けない、深くそして美しいメッセージに打ちのめされた。
何より”正しい”のは、こんなに深い映画なのに、紛れもないエンターテイメント作品となっていることだ。
肩肘張らずに見てもらいたい。だって、これは”あなたの人生の物語”でもあるのだから。

大友啓史(『るろうに剣心』監督)

未知の言語体験から
人類は何を発見するのか。
ドゥニ・ヴィルヌーヴが、断絶と対立の時代に向けて放つ
渾身の「メッセージ」。

押井守(『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』監督)

SFというジャンルでしか実現できない
どうしても巧く語れない感動というものが
確かにあります。
どうやら今年の映画は
この一本で終わった気配です。

新海誠(『君の名は。』監督)

テッド・チャンの名作『あなたの人生の物語』の、 想像よりもずっと誠実な映画化。
ヘプタポッドのあの表義文字が スクリーンに現れた時の感動.....!
とても素敵な映画でした。良かった。好きです。

樋口真嗣(『シン・ゴジラ』監督 )

凄い。
物語の紡ぎ方、語り方、
物語の中に込める正しい志。
どこをとっても未来を向いている。
本当に凄い。

前田真宏(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』監督)

わたしのことば
あなたのことば
ことばは橋かな
それとも暗い穴かな
それはあなたの世界の広がり
それはわたしのこころの深さ
これは、あなたの物語
これは、私たちみんなの物語

■公開情報
『メッセージ』
5月19日(金)全国ロードショー
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:エリック・ハイセラー
原作:テッド・チャン(「あなたの人生の物語」ハヤカワ文庫刊)
出演:エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:http://www.message-movie.jp/

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