SABU監督最新作『ミスター・ロン』ベルリン国際映画祭で上映 劇団EXILE青柳翔らが登壇

 SABU監督の最新作で、劇団EXILEの青柳翔が出演する映画『Mr Long/ミスター・ロン』(2017年公開予定)が、現地時間2月13日、ドイツ・ベルリンで9日より開催されている第67回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門にて正式上映され、主演の台湾俳優チャン・チェン、青柳、台湾女優イレブン・ヤオ、SABU監督が登壇した。

 『Mr Long/ミスター・ロン』は、日本、香港、台湾、ドイツによる合作映画。東京でのミッションに失敗し、ヤクザの手を逃れて辿り着いた地方の街で暮らし始めた、ナイフの使い手である台湾人の殺し屋ロンが、台湾人女性リリーとその息子ジュンとの出会い、これまで経験したことのなかった新たな生活を築いていく模様を描く。主人公の殺し屋ロンを『クーリンチェ少年殺人事件』のチャン・チェン、ヤクザに奪われた恋人を取り戻そうとする青年・賢次を青柳、ロンが出会う台湾人女性リリーを台湾の実力派女優イレブン・ヤオが演じている。

 映画の上映前に行われた記者会見では、SABU監督との初タッグを組んだ青柳が「もともと監督の作品は何作も観させていただいていて、少しの役でも良いので出演したいと思っていたから嬉しかった」と胸中を語り、上映中の観客の反応を生で見たSABU監督は「自分の狙ったところで反応があったのが嬉しいですし、本気で観てくれている感じが伝わった」と手応えを口にした。

 今日の日を待ちわびていたという青柳は「率直に感動しましたし、興奮しました」と振り返り、「来たくても来られない場所だと思うので、すごくいい経験をさせてもらった」と思いを語り、SABU監督も「お客さんの反応もすごく良くて、最後にいただいた拍手もすごく心に響いた。まだまだ面白いことや、もっともっとやりたいこともあるので、またベルリンに帰ってきたい」と力を込めて語った。

 SABU監督は青柳について「とにかく一生懸命やってくれますし、まだまだ役者として伸びると思います」と期待を寄せ、「自分で考えて、自分がやりたい演技ができる役者になってほしい」とアドバイス。青柳も「今回の映画祭に参加させていただいて、役者としてさらに力を付けなくてはと身が引き締まる思いです。一つひとつの作品で自分が良い演技ができるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

 なお、本年度のベルリン国際映画祭の審査委員長は、『ロボコップ』『トータル・リコール』のポール・バーホーベン監督が務め、授賞式は現地時間2月18日に行われる。

 

 

 

 

■作品情報
『Mr. Long/ミスター・ロン』
2017年公開予定
監督・脚本:SABU
出演:チャン・チェン、青柳翔、イレブン・ヤオ、バイ・ルンイン

関連記事