『こえ恋』激ピュア生徒会長・竜星涼と、会長を愛でる副会長・桜田通の絶妙なコンビ感
現在放送中のドラマ『こえ恋』(テレビ東京系)にて、“激ピュア生徒会長”こと兵頭誠役を演じる竜星涼と、生徒会副会長かつ“激ピュア会長を愛でる会”の瀬島涼一役を演じる桜田通。この2人がとにかく微笑ましい。
本ドラマは、無料アプリ『comico』で連載中の同名人気漫画を実写化した青春ラブストーリー。永野芽郁演じる主人公の吉岡ゆいこが、なぜか紙袋をかぶって生活しているクラス委員長松原くん(こえ・櫻井孝宏)の素敵な声とやさしさに惹かれていく模様を描く。主演の永野をはじめ、大友花恋、唐田えりか、水谷果穂ら今注目の10代若手女優が多数出演する本ドラマだが、竜星、桜田ら若手俳優からも目が離せない。
2015年に公開された映画『orange』でも竜星と桜田は共演しており、2人の相性の良さを感じさせた。竜星演じる須和弘人と桜田演じる萩田朔は、土屋太鳳演じる高宮菜穂ら仲良し6人グループに所属している。須和弘人は、サッカー部に所属しており、明るく心優しい男の子。高宮菜穂の一番の理解者でありつつ、彼女に一途に想いを寄せている。萩田朔は、掴みどころのない性格だが、空気を読まない発言から場を和ませることが多いミステリアスな男の子。運動オンチだが、お笑いや漫画に詳しく、よくボケたりツッコミを入れたりしている。
当時、竜星とともに受けたインタビューで桜田は、「現場でもシーンや段取りの関係で、僕たちは一緒にいることが多かったのですが、心を開けるという意味で、僕にとって竜星は須和にすごく近い存在です。裏表なく、まっすぐで信頼できる、言い方は悪いけど、地元の友だちみたいです。一線を引いていない。誰にでも分け隔てなく接するところが、本当に須和っぽいです」(引用:ファンたちの想いは実現する『orange』と漫画の実写映画化の世界 | [ booklista ] いま読みたい電子書籍のニュースをお届け)と竜星を絶賛。
また、竜星も「実際に現場で一緒にいたら、意外にご飯につきあってくれたり、盛り上がるときは、盛り上がってくれたり。結構、周りに合わせてくれて。だから、やっぱり萩田に近いんじゃないかな。最初は表面的に似てるって感じだったけど、仲良くなっていくうちに、性格というより関係性が須和たちに接している時の萩田ってイメージになった」(引用:ファンたちの想いは実現する『orange』と漫画の実写映画化の世界 | [ booklista ] いま読みたい電子書籍のニュースをお届け)と語っており、2人の仲の良さを感じさせた。
先述した『こえ恋』でも、生徒会メンバーとして仲がいい役柄を演じている2人。竜星演じる兵頭誠は、吉岡ゆいこに腕を掴まれただけで顔が真っ赤になり、動揺してしまうほど“激ピュア”な生徒会長。何事にも一生懸命で堅物という真面目なキャラクターのため、言動が固く背筋もピシっとしている。声が大きく威圧感があるため、周囲から勘違いされやすい。桜田演じる瀬島涼一は、そんな兵頭誠のそばに常におり、ケアとフォローをおこなう生徒会副会長。冷静で視野が広く、気遣いもでき、人当たりも柔らかい。また、“激ピュア会長を愛でる会”に所属しており、兵頭誠の恋を応援しつつ楽しんでいる。
そんな2人のやり取りや関係性は微笑ましく、視聴者に笑いを与えてくれる。性格が間逆な2人だからこそ、お互いの存在感を高め合い、個性を強調しあっている。また、桜田は自身のブログで「でもやっぱり落ち着くよ、竜星といる時間はお互いに気も使わないしな」(引用:愛でる会|桜田通オフィシャルブログ「DORI BLOG」by Ameba)と綴っているように、信頼関係が成り立っているからこそ、作中でも2人の間には安定感と安心感があるのだ。桜田が竜星に対し、温かい感情と優しさを持って接している姿は、“演じている”というよりも“リアル”そのもの。だからこそ、視聴者の心にダイレクトに響き、一見変わった設定にも関わらず物語に入っていけるのだ。
竜星は役柄的に、常にオーバーリアクション気味な表情と言動をおこなう。原作に忠実であり、またそこが面白く物語にアクセントを与えているのだが、現実味がある人物とは言いがたい。そこで、桜田のリアリティーある役柄と優しい微笑み、落ち着いた話し方で上手くサポートしている。兵頭誠の漫画的なキャラクターが違和感なく実写化に溶け込んでいるのは、竜星と桜田のコンビネーションの良さが大きな要因だろう。