尊厳死をテーマとした母と娘の人間ドラマ『92歳のパリジェンヌ』予告編公開

 ノエル・シャトレの「最期の教え」を原案とした映画『92歳のパリジェンヌ』より、予告編が公開された。合わせて、92歳のマドレーヌを演じたマルト・ヴィラロンガからコメントが寄せられている。

 本作は、フランス映画祭でエールフランス〈観客賞〉を受賞した、尊厳死をテーマとした母と娘の人間ドラマ。子供や孫にめぐまれ、穏やかな老後をすごしていたマドレーヌが、92歳の誕生日に自らの手で人生に幕を閉じると宣言する。限られた日々の中で、マドレーヌと家族たちが生死とどう向き合っていくか、その模様を描く。監督は女優としても活躍するパスカル・プザドゥーが務め、主演を近年監督としても名を馳せているサンドリーヌ・ボネール、92歳のマドレーヌをマルト・ヴィラロンガが演じた。

『92歳のパリジェンヌ』予告編

 このたび公開された予告編は、92歳の誕生日パーティーで「2か月後の10月17日に決めた。旅立ちます──」と突然の宣言をするマドレーヌの場面からスタートする。マドレーヌの今までの人生と強い信念、家族への愛、それに対する家族の波乱の日々が描かれ、終盤は母を説得しようと会話を重ねるうちに生まれていく、母と娘の絆の様子が映しだされている。

マルト・ヴィラロンガ(マドレーヌ役)コメント

今回、このマドレーヌという役のオファーをもらった時は、とても嬉しかったし、他の人には絶対にとられたくないと思ったわ。
この映画は実話に基づいているのだけれど、実在の彼女は素晴らしい人格の持ち主だし、この作品自身にも私の心に訴えてくるとてもリアルで力強いテーマがあった。
尊厳死というのは難しいテーマだけれど、誰にでも起こりうること。今向き合うべきものなのです。
娘役を演じたサンドリーヌ・ボネールも同じ考えだったので、私たちはすぐに強い絆で結ばれたわ。
ただ、この映画の中では色々な立場や、色々な意見が描かれている。きっとお客様にも多種多様な立場や意見があるでしょう。
私たちが描いたメッセージをきっかけに、皆さんの中でも会話が生まれたらと思っています。
この映画に出演でき、日本で公開されることになり、とても嬉しいです。

■公開情報
『92歳のパリジェンヌ』
10月シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:パスカル・プザドゥー
原案:ノエル・シャトレ「最期の教え」(青土社刊)
出演:サンドリーヌ・ボネール、マルト・ヴィラロンガ
配給:ギャガ 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
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公式サイト:http://gaga.ne.jp/92parisienne/

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