ロシアの大自然に息づく、不思議な民族の生活を映し出す『神聖なる一族 24人の娘たち』9月公開へ

 ロシアの鬼才アレクセイ・フェドルチェンコ監督作『神聖なる一族 24人の娘たち』の日本公開が決定し、あわせてティザービジュアルが公開された。

 本作は、ロシア西部のヴォルガ川流域に位置するマリ・エル共和国を舞台に、そこで暮らす Mari(マリ)の女性たちの説話を映画化した作品。500年もの間、ヴォルガ河畔で独自の言語と文化を保ってきたMariの人々の優しくも哀しい不思議な世界が映し出されていく。

 名前が「O」から始まる24人の娘たちの“生”と“性”が語られる本作。理想的な夫を選ぶ目を養うためにバケツいっぱいのキノコの形を丹念に調べるオシュチレーチェ、小枝のようにか細い体を豊満な体にするため、裸の体を布で拭くまじないを施されるオシャニク、友だちにそそのかされ、夫の股間の匂いを嗅ぐことで浮気の確証を得ようとするオーニャ、夫に想いを寄せる醜い森の精霊に呪いをかけられてしまうオロプチーなど、嘘か真実かわからない不思議な女性たちが次々に登場する。四季の様子を捉えた映像には、大自然の豊かな色彩とともに、透き通るような白い肌を持つ女性たちの瑞々しい姿が収められている。

 フェドルチェンコは、『ファースト・オン・ザ・ムーン』でヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・ドキュメンタリー賞、『サイレント・ソウルズ』で同映画祭の撮影賞と国際批評家連盟賞を受賞するなど、ロシア映画の第三世代として高い評価を得ている映画監督。脚本は、マリ出身の脚本家であり作家のデニス・オソーキンが務めている。

 

■公開情報
『神聖なる一族 24人の娘たち』
9月、渋谷シアター・メージフォーラムほか全国順次公開
監督:アレクセイ・フェドルチェンコ
原作・脚本:デニス・オソーキン
配給・宣伝:ノーム
宣伝協力:東風

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