『めおと日和』を見た誰もが本田響矢に完全に恋をするーー待望の続編でさらなる恋路を謳歌

寄りか引きかの違いが重要!
2016年開催の「男子高生ミスターコン」で、見事グランプリに輝いた本田響矢にとって、2025年放送ドラマ『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ、以下、『めおと日和』)が大ブレイク作であるとする見方に異論はないだろう。
西香はちにによる漫画作品を原作とするこのドラマは、昭和11年から始まり、ヒロインである江端なつ美(芳根京子)と帝国海軍中尉・江端瀧昌(本田響矢)の婚姻を発端とする。だが、急遽決まった披露宴の場に肝心の新郎がこない。軍事訓練が入ってしまった瀧昌は、新婦の隣に写真で参加する形になったのだ。それから2週間後、ひとまず先に嫁いだなつ美は、やっと瀧昌と対面することになる。部屋に呼び込まれた瀧昌が、廊下の奥から歩いてくる…。
原作冒頭の1コマでは、顔の全体像が隠されながらも、歩いてくる全身ははっきり描かれ、後続するコマ内で襖の間からのぞく精悍な顔立ちをクロース・アップで強調した。一方、ドラマでは、廊下を歩く瀧昌の足元を捉えた上で、襖の間に登場する彼をバストサイズで映した。寄りか(やや)引きか。その違いでしかないのだが、17歳で日本一のイケメン高校生に選出された、見目麗しい本田響矢をおさめる画面は、控えめなほど美しい。というルールがあるとするなら、原作とドラマ間のこの違いは重要だろう。
本田響矢が“雪の妖精”に見えた取材現場
そうした演出上の計算は、『めおと日和』が本田のブレイク作になることを予め見越しての配慮であったかもしれない。本作がときめくラブコメ作品であるからといって、初登場場面からときめき要素を全力投入していてはもったいない。顔のアップなど、わかりやすいキメになるショットは出し惜しむくらいがちょうどいい。
逆に言えば、襖の間の引きのワンショットがあれば、視聴者を引き付けるには十分過ぎた。それはその後のときめき場面での見せ場の数々にキュンキュンしまくるための予行演習、あるいは淡い初恋の感覚みたいなものでもあっただろう。とにかく『めおと日和』を見た誰もが本田響矢に完全に恋をして、結果として彼の大ブレイク作となったのだ。
待望の『波うららかに、めおと日和 続編』(以下、『めおと日和 続編』)が早くも放送(毎週木曜よる10時)された今、本田響矢ファンはさらなる恋路を謳歌することになるのだろうが、果たしてどんなときめき場面が詰め込まれているのか? そんな期待にワクワクしながら、本田のキャリアを再考する上でも重要な過去作にも言及しておきたい。2023年放送のドラマ『ジャックフロスト』(毎日放送)だ。同作の取材現場では、本田響矢が“雪の妖精”に見えた記憶がある。
原作の1コマもとりこぼさない演技
『ジャックフロスト』は、KADOKAWAによるBLレーベル「トゥンク」とMBS「ドラマシャワー」枠による第6作目にして、初のオリジナル作品だった。イングランドに伝わる霜の妖精「ジャックフロスト」をモチーフに、恋人たちのすれ違いを描出。全編に冬の寒さが漂う中、主人公を演じた本田の透徹した魅力があらゆる画面上に充満していた。
筆者はこの作品のオフィシャルライターを担当したが、実際に本田を目の前にしたとき、きめこまやかな雪の一粒のように美しい人だなと思ったほど。“雪の妖精”にすら見えてきた。それで思わず、「もしかして雪国の出身ですか?」と聞くと、「福井県出身」であり、まさに「雪国育ち」だと応えてくれた。やはり俳優が醸す固有の存在感や佇まいには、自らが生まれ育った場所や環境が見事に反映されるものなのか。
さらに彼は役作りのために、演じるキャラクターの履歴書を作成することもわかった。通常、履歴書は脚本のト書きには書かれていない役の情報を俳優が想像しながら作る。漫画作品など原作があれば履歴書作成の参考にもなる。では、待望の『めおと日和 続編』の本田は、江端瀧昌役を演じる上でどれほど熱心に丹念に原作漫画を読み込んだことだろう? 前作同様、第1話冒頭の初登場場面では、バストサイズの画面におさまる。変わらずに品がある佇まいを誇っている本田は、おそらく1コマもとりこぼさないはずだ。
























