『ONE PIECE』最新114巻はルフィ不在? 尾田栄一郎のこだわり光るカバーメイキングを振り返る

 「週刊少年ジャンプ」にて連載中の『ONE PIECE』では、単行本が発売されるたびにカバー制作過程動画がSNSにアップされるのが最近の定番となっている。そして2026年3月4日の発売に先駆け、第114巻のカバー制作過程動画が2月21日に公開された。本稿では直近3冊分のカバーメイキング動画を振り返りながら、第114巻の動画を紹介する。

ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official X(@Eiichiro_Staff)より

 1年前、2025年3月に発売された第111巻のカバーにはサブタイトル「エルバフの冒険」にぴったりの、ルフィたちがエルバフ上陸直後の衣装で暴れ回る姿が描かれた。ルフィを含め初期に麦わらの一味に加入した6人が表紙を飾ったことや、第111巻で初登場するロキが描かれたことも話題になった。尾田栄一郎によるとカバーはデジタルであたりをつけ、アナログで完成させているという。最初にルフィ、ゾロ、ウソップ、サンジ、ナミ、チョッパー、そしてロキの位置を決め、大きさや配置を少しずつ調整していく。細かい色彩は、単行本制作のタイミングで調整しているのだろう。ロキの髪色が、何度も変更されながら決められている。単行本派はもちろん「週刊少年ジャンプ」を購読しているファンの間でも、ロキの髪色の変遷は大きな話題となった。

ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official X(@Eiichiro_Staff)より

 麦わらの一味が多く描かれていた第111巻とは違い、第112巻に描かれているルフィ以外のクルーはロビンのみだ。ハイルディンを船長とする新巨兵海賊団にサウロを含めた5人が、円となりルフィと手を繋ぐ、新時代の絆を感じさせるカバーとなっている。カバー制作過程動画では、カバーとは別に各キャラクターのカラー化工程が公開された。カバーに登場する各キャラクターの全身のカラーを最初に制作し、そこからカバーのカラーに当てはめていると思われる。ただ構図を決めて描くだけではない、カバー制作の苦労の一端が感じられる貴重な動画だ。

ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official X(@Eiichiro_Staff)より

 第113巻の表紙は、エルバフで巨人族や麦わらの一味の前に立ちはだかった「神の騎士団」の面々がメインを飾っている。最初に神の騎士団の4人の配置を決め、最後にギャバンを中央に配置する形で構図が決まった様子。第112巻と同じように、第113巻も各キャラクターの全身カラーを制作しカバーのカラーを決めている。最初にカラーを決めているため、もちろん神の騎士団の色彩は1度塗られてからほとんど変更されていない。しかしラストで軍子の髪色のみ何度も変えられており、キャラクターへのこだわりがうかがえる。

ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official X(@Eiichiro_Staff)より

 そして最新第114巻では、『ONE PIECE』世界の伝説と呼ぶべき海賊団がカバーを担うと明かされ、大きな話題を呼んでいる。

ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official X(@Eiichiro_Staff)より

 第114巻はルフィが1度も登場せず、ロックスの活躍とゴッドバレー事件の全貌が描かれる回想巻になる。内容に相応しく、カバーはロックス海賊団の錚々たる面々が飾ることになった。構図を決める際は大柄なナマズの魚人であるバーベルの位置に迷ったのか、何度か位置を変え向かって右奥に。先頭に構えるロックスのポーズも腕を広げているパターンと組んでいるパターンの2種類が描かれ、最終的には大胆で豪快なロックスらしい腕を広げているポーズに決められた。

 若き日のエドワード・ニューゲートやカイドウ、シャーロット・リンリンも描かれた、圧巻のカバー。最新巻を手に取ることはもちろん、制作過程動画もチェックしてみると面白いだろう。

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