『マッシュル-MASHLE-』は今季で一番“アニメ映え”する作品? シュールで熱い主人公の魅力を考察
人気漫画を原作としたアニメ『マッシュル-MASHLE-』が4月7日24時に初回放送を迎える。「週刊少年ジャンプ」で好評連載中の『マッシュル-MASHLE-』は、公式が“アブノーマル魔法ファンタジー”と謳っているように、なかなかにぶっ飛んだファンタジー作品だ。
魔法が圧倒的な価値を持つ世界で、魔力を持たない主人公マッシュ・バーンデッドが、鍛え上げられたパワーで“無双”していく本作。未読の人に既存の人気作からイメージを伝えるなら、『ハリー・ポッター』×『ワンパンマン』となるだろうか。異世界転生系作品をよく読む、という人なら馴染みのある設定に近いかもしれないが、本作ではシュールなギャグと少年漫画的熱さが強調されており、その絶妙なバランス感覚で人気を獲得してきたと言える。
マッシュは基本的に何を考えているかわからず、そのシュールな言動に対して周囲のキャラクターたちはツッコミに回る。しかし、やるべきときはやるし、言うべきことは言うのが主人公らしく、「マッシュルームカットに無表情」というわりとモブ感のあるビジュアルながら、きちんと好きになれるキャラクターだ。そして、アニメのPVを観る限り、その魅力がきちんと引き出されているように思える。
マッシュが象徴する本作の特徴として、ギャグとシリアスのメリハリがあるが、PVでは笑えるシーンと迫真のバトルがともに原作のパワーを拡張している。文字の効果音を交えつつ、マッシュが無表情で好物のシュークリームを頬張る様子や、異常な速度の筋トレに森の動物たちが怯える様子はきちんと笑えるものになっている。一方で、魔法の演出には迫力があり、それを上回るマッシュの爆発的な“筋力”も巧みに表現されているのが印象的だ。実際に観てみると、想像以上にアニメ映えする作品である。
一般に不遇と思われている主人公が無双する、というカタルシスを楽しみにするのもいいし、シュールなギャグで笑うのもいい。そうしてアニメを追いかけているうちに、絶妙な鈍感力と優しさを持ったマッシュにハマることになるだろう。本作の面白さが凝縮された第一話の放送が楽しみだ。