なお、『THE ONE STORY―7人7色の挑戦―』の最初のページに配置されているのは、一列になって、ピースをしながら肩を組む7人の姿の写真。背中だけでも確かに感じる仲の良さと、『NEXT 10 YEARS―挑戦の先にある未来の10年―』（NAOTO×登坂広臣×ELLY×岩田剛典）での「向こう10年間、どんなことがあっても、三代目 J SOUL BROTHERSから発信するエンタメと音楽、存在が唯一無二であるというスタイルは貫き通したいね」（引用：https://goetheweb.jp/person/article/20211110-j_soul_brothers_quadripartite_talk）というリーダーNAOTOの言葉が、一度立ち止まった先の快進撃を予感させる。

　また、レコード会社の担当者が語る『BEST BROTHERS / THIS IS JSB―新作アルバム全解説―』、これまでに『GOETHE』で撮影した写真を再編集した『THE ARCHIVES―GOETHE統括編集長が振り返る軌跡―』なども掲載されており、あらゆる角度から三代目JSBの素顔をキャッチ。『THE 10 YEARS WITH FANS―LIVEで振り返る10年―』と題したライブ写真集から始まり、スタイリッシュな写真達が彩った1冊の最後を『NAOKI’S EYE―小林直己、三代目JSBを撮る―』が飾る。小林が撮影したメンバーの写真を掲載したこのページには、レモンサワーを手にしたビッグスマイルや寝顔など、メンバー同士でしか見られない表情が並んでいる。だが筆者は、これはただのオフショットではないと推察する。『BEST BROTHERS / THIS IS JSB』のインタビューでELLYが「フットワークの軽い曲作りができるようになったことも嬉しかったですし、そもそも歌う／踊るを軸にやってきた三代目JSBが「メンバー同士で作るグループ」になれたことに、10年の重みを感じましたね」（引用：https://realsound.jp/2021/11/post-899510.html）と語ったように、近年、いちアーティストからクリエイター集団へと変貌を遂げた三代目JSBにとって、メンバーのクリエイティビティを象徴するページなのではないかと。そういった“次の10年”に向けたヒントが、『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE OFFICIAL VISUAL BOOK』にはキラキラと散りばめられている。