井上和、『千と千尋の神隠し』千尋役抜擢 生田絵梨花、奥田いろはから続く乃木坂46の舞台への挑戦

 乃木坂46の井上和が、舞台『「千と千尋の神隠し Spirited Away」ワールドツアー2026-2028』で千尋役を務めることが決定した。宮﨑駿監督のアニメーション映画を原作に、ジョン・ケアードの翻案/演出で2022年に初演された本作。井上は橋本環奈、上白石萌音、福地桃子らとともに千尋役に名を連ね、現時点では2027年3月から5月にかけて東京・明治座で上演される公演への出演が決まっている。

生田絵梨花から奥田いろはへ、広がるミュージカルの道

 世界的に知られる作品の主演に井上が抜擢されたことには驚かされたが、同時に思い浮かぶのは、乃木坂46のメンバーがこれまで演劇の世界で積み重ねてきた実績だ。その歩みを振り返る上でまず挙げたいのが、生田絵梨花の存在だ。幼い頃からピアノを習い、グループでも歌唱力を発揮してきた生田は、2014年の『虹のプレリュード』でミュージカル初主演を務め、翌2015年には『リボンの騎士』でサファイア役を演じた。さらに2017年には『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット役、『レ・ミゼラブル』のコゼット役に相次いで抜擢。グループの活動と並行して、帝国劇場をはじめとする大劇場に立った。

生田絵梨花(乃木坂46)初主演ミュージカル『虹のプレリュード』

 特筆したいのは、出演作の知名度だけでなく、そこで着実に評価を獲得していったことだ。2018年には『モーツァルト!』で主人公の妻・コンスタンツェ役、2019年には『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』でナターシャ役を担当。この2作品での演技が評価され、『第44回菊田一夫演劇賞』で「菊田一夫演劇賞」を受賞した。さらに同年、松尾スズキ作/演出の『キレイ―神様と待ち合わせした女―』で主演を務めるなど、大作から独創的な舞台まで、異なる役柄に向き合ってきた。

『モーツァルト!』歌唱披露/ 生田絵梨花&木下晴香 ♪「ダンスはやめられない」

 また、『レ・ミゼラブル』では2017年と2019年にコゼット役を務め、2021年にはエポニーヌ役、2024年からはファンテーヌ役として出演。育った環境も恋愛に対する思いも異なる3人の女性を演じ、表現の幅を広げていった。2021年末に乃木坂46を卒業してからも舞台への出演を続け、歌手や映像作品での俳優業と並行してミュージカルに取り組んできた。グループ在籍中に演劇界で確かな実績を残し、卒業後の活動へとつなげた点で、生田は後輩たちにとってひとつの先例となっている。

 そして、生田から続く乃木坂46のミュージカルの歩みを語る上で外せないのが、5期生の奥田いろはだ。奥田は2024年、『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット役に抜擢され、グランドミュージカルへ進出。2025年にはフランス革命を題材にした『1789 -バスティーユの恋人たち-』でヒロインのオランプ役、2026年には『レイディ・ベス』で後のエリザベス1世となる主人公のレイディ·ベス役を務めた。生田も演じたジュリエットから始まり、3年続けて大作の主要キャストを担当している。

【ミュージカル『レイディ・ベス』舞台映像】Wキャスト:奥田いろは・有澤樟太郎・丸山礼・内海啓貴・山口祐一郎

 また、10月17日に東京・よみうり大手町ホールで開幕したミュージカル『秘密の花園』にも出演。本作は、韓国で高い評価を得た作品の日本初演で、孤児院で育った子どもたちが物語『秘密の花園』を演じながら、自らの心の傷とも向き合っていく物語だ。奥田はエイミーとメアリーの二役を務める。このように挑戦を重ねる姿は、さまざまな役柄を通して表現の幅を広げてきた生田の歩みとも重なって見える。生田が乃木坂46在籍中に切り開いた道を、奥田もまた自分なりの形で進んでいる。

 ほかにも、卒業生の中村麗乃は堂本光一主演の『Endless SHOCK』でヒロイン・リカ役を務めた後、『ダンス オブ ヴァンパイア』、『愛の不時着』と出演作を重ねている。現役メンバーでは、4期生の林瑠奈が今年ミュージカル『民王』で初舞台を踏み、12月からは『FOUR MINUTES -4分間のピアニスト-』への出演を控えている。

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