ACE COLLECTION「絶対に僕らはいつか報われる」 山あり谷ありのバンド人生、折れずに前へ進む強さ
ACE COLLECTIONが、新曲「ジェンガ」を8月29日にリリースした。ACE COLLECTIONの必殺技であるバラードにして、アレンジャー/プレイヤーとして参加した河野圭とのタッグにより練り上げられたサウンドが、今のバンドの状態のよさをはっきりと伝えてくる“勝負曲”である。昨年フルアルバム『名前のない気持ち。』をリリースして以降もコンスタントに新たな楽曲を世に送り出してきた彼らだが、その裏側ではバンドとして大きな転機を迎えていた。その中でより密になった4人とチームの信頼関係は、これから先へとつながっていく大きな財産となったはずだ。そうやってまたひとつ大きな山を越え、彼らは来年の10周年に向かっていく。今のACE COLLECTIONはライブにおいても自信満々。彼らの名前は知っているという人も、完全に初めましてという人も、ぜひ一度その目で確かめてほしい。(小川智宏)
「バンドに人生を懸けてる」ーーメンバーの結束を強固にした大きな転機
ーー去年アルバムを出してからもコンスタントにリリースを続けてきていますが、ここまでの数ヶ月はACE COLLECTIONにとってはどういう時期でしたか?
たつや◎:僕たち、今は自分たちで会社を作って活動していて、環境が大きく変わる時期でもあったので、結構バタバタした時期ではありました。でも、変化の中だったからこそ、改めて4人の絆が深まるきっかけになった時間でもあって。結果的には過去さえも肯定できた期間だったのかな、という感じはします。一言でまとめると、めちゃくちゃ大変だったけど、その大変さや毎秒降り注ぐ課題に立ち向かいながらも、10周年を目前にして未来はめちゃめちゃ明るい、みたいな。その明るい未来に向かって、じゃあ何をするかという会話がどんどん増えていった期間だった気がします。
LIKI:それこそみんなで、そういう話をするタイミングがあったんです。そこからやりたいことも増えて、会話も増えました。ちょうど去年ぐらいからイベントにたくさん出るフェーズに入ったんですけど、今年やっとそれが実を結んで、大きなイベントやフェスにも出させてもらえるようになって、そういう面でも自分たちのレベルが上がって、地固めがすごくできた期間だと感じていますね。ライブが自分たちの中で盛り上がっているというのもあるので、楽曲もおのずとそれに影響されてブラッシュアップがどんどんできている気がします。最近はライブも含めて、バンドという生命体自体がめちゃめちゃ成長できているなっていう感じがしています。
ーー素晴らしいです。Mochiさんはどうですか?
Mochi:ふたりも言ってくれたんですけど、本当にACE COLLECTIONに向き合う期間だったなという気がしていて。いろいろ変化があって人間的な絆が深まったのと同時に、音楽的なところもすごく絆が深まった感じがしていて。最近ライブがよくなっているのは、絶対にみんなのメンタリティが前に進んだから起きた現象だろうなと思うんです。あと個人的な話をすると、自分に対してもすごく向き合う時間になったと思っていて。正直、バンドに大きな出来事があったときはしんどかったし、気持ちも揺れたんですけど、自分と向き合って、メンバーと向き合って、すごく前に進めた期間だったと思っています。
ーーバンドはそこが不思議ですよね。人間関係とか信頼関係が、もろに音やライブに出る。
Mochi:出ないと思ってたんですけどね。正直、ナメてました。さっきたつや◎とも車で話してたんです、「音楽をナメてたな」って。もともと音楽が大好きでやっているからこそ、そこが逆に希望というか。音楽ってこんなに深いし、やっぱりやったらやっただけ結果に出るものなんだなということを改めて知れたというか。高校生の気持ちに戻ったような、そんなフレッシュさが今、自分の中にはありますね。新曲も、それが結構演奏に出ているんじゃないかなと思います。
ーー確かに「ジェンガ」はまっすぐ届いてくる感じがありますよね。歌詞もメロディも、かっこつけがまったくないというか。それがすごくいいなと思います。
RIKU:去年アルバムを出してツアーを回っていた頃から、僕の肌感では年を越して、数カ月ぐらいは少し落ち着いたトーンの時期が続いていたというか。個人的にもいろいろ考え込んでいたし、バンド全体でもちょっと重めの空気があったんです。それこそ去年のツアー中にメンバー4人で飲みに行って話したんですけど、そのときも2026年は活動を抑えようっていう話になるぐらい、ちょっとこう1回心を休ませたいみたいな感じのところもあったんです。でも結局いろいろ経て、なんなら去年以上に精力的に活動することにはなったんですけど。やっぱり自分たちのチームだけになったときに、より各々が自分のやることに責任を持つってやっていくようになって、結果こう今度のツアーもソールドアウトできたし、「ジェンガ」も出せたし、トータルで考えるといい方向に進んでるなっていう感覚がすごいあります。
ーーそうやって大変な時期を乗り越えられたのは何がいちばん大きかったと思いますか?
LIKI:やっぱり4人の相性かな。
たつや◎:とにもかくにもそこだよね。でも、それぞれのきっかけはあったんじゃない?「これが自分をつなぎとめたかな」みたいな。
RIKU:でも結局、根本にあるのは……僕たち、他責になるのが苦手なんですよね。すべてにおいて責任をちゃんと持って選んでいきたい。だから、すごく不器用になってしまう部分もあるんですけど、自分が何かしなくても勝手に進んでいく状態は、あまりこのチームにはよくない気がして。今は自分たちでやらなきゃいけないので大変ではあるけど、逆に言えば全部見えている状態で、自分で把握してやれているんです。その方がやりがいというか、チームでやっている感をめちゃめちゃ感じます。やればやっただけ反応があったり、もっとこういうことをしようよみたいな話ができたりして、いい方向に進んでいく。それが、僕がこのバンドをちゃんと続けていきたいなと思えるところ。
ーーひとつひとつ生真面目に向き合いながらやり続けてきた結果が今だと。
RIKU:そうですね、生真面目だと思います。
LIKI:みんな真面目だよね。
たつや◎:すごいなとは思うよね。
Mochi:我ながらね。
たつや◎:たとえば自分だったら曲を書くこととか、RIKUだったらグッズを作ってくれたりしてて、とか、Mochiが音のミックスとかしてくれてたり、LIKIはアレンジ面もそうだし、会場のSEとかも作ってくれていたり、そういうそれぞれのタスクがあって。そこに対して、昔は今ほど自分が柱になってちゃんと支えようみたいなのはなかったかもしれないけど、シンプルに、みんな諦めなかったというか。自分たちのいいところは、自分たちのことを誰よりも信じていることなんです。絶対に僕らはいつか報われるし、いつかうまくいくし、だから大丈夫だって、頭の片隅で全員思っている。しんどいのときも常に天秤のもう片方はそれだったと思うんです。で、4人で時間をかけて話していく中で、その自信が増えていって、シーソーが逆に傾いて「まだ続けよう」と思える、みたいな。その連続だった気がします。4人ともいい意味で諦めが悪くて、4人ともこのACE COLLECTIONとバンドに人生を懸けてる。ちょっとクサいけど、それがめっちゃいいところだなって。