本日9月18日に最終回を迎えるドラマ『愛の、がっこう。』（フジテレビ系）。今作に出演しているラウール（Snow Man）の活躍が話題になっている。

教師とホスト――愛の物語で見せた繊細な表情

　『愛の、がっこう。』は、木村文乃演じる高校教師の主人公・小川愛実と、ラウール演じるトークスキルはあるものの文字の読み書きにコンプレックスを持つホスト・カヲル（本名は鷹森大雅）が出会い、文字や社会の決まりを教える個人授業を通じて、いつしかいくつもの壁を乗り越え、お互いに強く惹かれていく物語だ。

　ドラマが回を重ねるごとに、愛実とカヲルのエモーショナルなシーンに魅了される視聴者が続出。中でもSNSで盛り上がりを見せたのが、8月14日に放送された切ない二人のキスシーン。愛実とカヲルは、これが最後とわかって三浦海岸に遠足に出かける。浜辺での切ないキスシーンにSNSは大きな盛り上がりを見せ、X（旧Twitter）トレンド1位にランクインした。また最終回直前の9月11日に放送された10話での、二人がチラシの裏に言葉を綴ってやりとりするシーンも「可愛くて愛おしい」と盛り上がりを見せ、最終回への期待が高まっていた。

　今作でラウールが演じたカヲルは、一見自信に溢れた明るいキャラクターだが、幼少期から抱える闇も併せ持つという、繊細で難しい役どころ。それをラウールは丁寧に演じたのだ。ドラマを通じ、刹那に咲く夏の花火のようなカヲルの儚さに魅了されたのは筆者だけではないだろう。何より、愛実に向けるひたむきで純粋な愛情には、多くの人が心を鷲掴みにされたに違いない。

想像を絶する過酷な600日間に密着したドキュメンタリーに感嘆の声

　ドラマ放送期間中である9月13日に、ラウール初の単独ドキュメンタリー『ラウール On The Runway』（Prime Video）が配信されると、こちらも大きな話題となった。このドキュメンタリーには、ファッションの聖地であるイタリア・ミラノとパリのコレクションのランウェイに挑んだ約1年半、600日間の様子が記録されている。ドキュメンタリー冒頭の「俺の裏側はマジで1mmも見せたことがない」というラウールの言葉通り、私たちが普段垣間見ることができない衝撃的な内容でもあった。

　こういったドキュメンタリーは、ナレーションベースで進行するスタイルも多い中、今作はテロップとラウールの言葉だけで淡々と構成されており、シンプルな構成が一層リアリティを感じさせるものになっている。モデル活動へのチャレンジを続ける中で、ラウールはセルフプロデュースの重要さにも触れ、「自分で何かを考えて発信することをしていかないと、偽物だってすぐ分かっちゃう時代なのかな」とシビアに分析する一幕も。

　国内では、国民的アイドルグループ・Snow Manのメンバーとして大観衆を前にしたライブパフォーマンスやドラマ、バラエティ番組への出演をこなす一方で、世界に通用するランウェイモデルを目指し、過酷なトレーニングや体型管理に挑む姿には、終始衝撃と感動が交錯した。思うように結果が出ず、一時は撮影を中断しようと思ったことも告白。国内では誰もが知るトップアイドルの一員でありながら、海外では「モノのように扱われた」と吐露する厳しい現実を感じさせる場面も。これまでの努力が実り、見事ミラノのランウェイを歩くラウールの姿は凛々しく、神々しささえ感じられた。そこに、彼の新たな境地があったのだ。

　グループ内最年少でありながら、自分の将来をしっかりと見据え、ひたむきに夢を追い、たゆまぬ努力を惜しまない姿は、多くの人々の心を掴んでいる。Snow Manのメンバーとしてアイドルの最高峰を極める、ラウールの次なる挑戦が楽しみでたまらない。