男女混合グループであるがゆえの魅力も、楽曲の構造や表現にも表れているように感じる。男性のラップと女性ボーカルの緩急、あるいは男女のハーモニーによる新たなグルーヴは、既存のボーイズグループやガールズグループにはない独特のダイナミズムを生み出しており、K-POPファン層のみならず、日本のリスナーにも新鮮に響いているのだと思う。実際、今週のチャートにおいて「FAMOUS」と「WICKED」が同時にトップ5入りしたことこそ、日本の音楽リスナーに彼らの音楽が確実に浸透しつつあることを示している。

　ALLDAY PROJECTの成功には、TEDDYという絶対的なプロデューサーの存在も欠かせない。2NE1やBIGBANG、BLACKPINKをスターダムに押し上げた彼の手腕は、ジャンル横断的なサウンドメイキングと、各メンバーのキャラクター性を最大限に引き出すディレクションにある。ALLDAY PROJECTでは、ラテン、トラップ、EDM、フューチャーベースなどの多様なジャンルが交差しながらも、しっかりと“TEDDY印”とも言える鋭さとエモーションを保っている。

　音楽だけでなく、ビジュアル、ダンス、SNS展開に至るまで、隙のない戦略と才能で2025年夏のバイラルチャートに現れたALLDAY PROJECTは、男女混合グループの象徴的な存在となるかもしれない。さまざまな枠をも軽やかに飛び越えてゆくこの5人の動向から、今後も目が離せない。

※1：https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2025-07-09