LDH JAPANと江戸川区、株式会社W TOKYOが、エンタテインメントを活用した江戸川区の地域活性化に取り組むべく、包括連携協定を締結した。8月27日、同協定の締結式が江戸川区役所にて行われた。　

　式には、江戸川区長の斉藤猛、W TOKYO代表取締役の村上範義、LDH JAPAN代表取締役会長兼社長のEXILE HIROが登壇。協定書への署名を行うと、三者それぞれが今回の協定にかける想いを語った。

　斉藤はまず、今回の協定の背景を説明。江戸川区は現在、69万人の区民一人ひとりが自分らしく暮らせる街を目指している。そのビジョンの実現に向け、音楽やダンス、食文化など多様なエンタテインメント領域で事業を展開するLDH JAPANと、『東京ガールズコレクション』（TGC）を手がけるW TOKYOとの連携が大きな推進力になると思い、包括連携協定の締結に至ったという。斉藤は「江戸川区の『さわやか体育祭』で全世代を対象としたダンスのワークショップを（LDHに）実施していただくこと、江戸川区のさまざまな魅力を区内外に発信していくこと、公園の活用などを考えている。2社の力を借りながら、『共に生きる街』の実現を目指していきたい」と、今後展開する三者での活動イメージも踏まえながら、今回の協定に大きな期待を寄せていることを明かした。

　続いてマイクを取ったHIROは、協定締結に対し「大変嬉しく思っております」と、現在の心境をコメント。LDHの理念やこれまでの社会貢献活動の取り組みなどを紹介しながら、「（江戸川区は）多様な文化が共生するところだと斉藤区長からも聞いているので、本当にとても魅力的で、いろいろな可能性に満ちた自治体だと感じています」「江戸川区の皆さまに心の底から喜んでいただき、特に国際交流も含めて、子どもたちの夢を応援できるような活動をしていきたいと思います。精一杯頑張ります」と、意気込みを熱く語った。

　W TOKYOの村上は、全国各地で開催してきた地域創生プロジェクトなどの取り組みを紹介。また、LDHとは以前からダンスを通じたコラボレーションプロジェクトを各自治体で実施してきたといい、今回の連携協定を通じて、今後は江戸川区内で各種イベントを開催できればと計画の一端を披露。特に今年度は、江戸川区主催の『さわやか体育祭』（10月24日開催）にGirls²らLDH所属アーティストが出演予定のほか、11月2日に開催される『INTERNATIONAL SDGs FES supported by TGC』にはEXILE TETSUYAやGENERATIONSの小森隼、中務裕太らが出演し、区民参加型のダンスのワークショップ開催も検討中だという。村上は「三者の力をあわせて、江戸川区のさらなる魅力発信や、区民の皆さまに喜んでいただけるような取り組みを行っていけるよう、これまで以上に尽力してまいります」と、挨拶をまとめた。

　報道陣からの質疑応答では、まずは江戸川区がLDHとW TOKYOとの連携を決定した決め手について質問が。斉藤は「W TOKYOとは令和2年10月に連携協定をすでに結んでいた。同社と『SDGs FES』を開催した際、LDH所属アーティストにも出演をしてもらったところ、大きな盛り上がりがあり、子どもから高齢者まで一体となって楽しんでいた。エンタテインメントの力で江戸川区を変えていきたいと思ったことで、今回の三者での協定締結に至った」と背景を改めて説明した。

　また、HIROに対して江戸川区での印象的なエピソードについて質問が挙がると、HIROは「個人的な思い出というよりも、パフォーマンスを通じて人の持つ心の豊かさを発信していく、そういう取り組みをこれからたくさんやってみたい」「江戸川区の皆さんと思い出作りができれば」「これからいろいろと、本領発揮したいなと思っています」と、江戸川区で行う取り組みへの想いを語った。

　さらに、今後江戸川区で実現したい取り組みに関しては、HIROが「先ほども控室でそういう話をして、無限にアイデアが広がっていった」と話し始める。そしてHIROは、自身の経験から公園が若いダンサーたちにとって格好の練習の場になることから、江戸川区にはダンサーが集まりやすい土壌が整っていると前置きをし、小中学校などの学生が参加するダンス大会の開催などを行いながら、「江戸川区といえばダンスの聖地となるような取り組みができれば」と、今後のアイデアを語った。

　LDHとして、今回のような包括連携協定を東京23区の自治体と締結するのは初めての試みで、HIROは「今までの自分たちの経験が繋がってきたような取り組みになるので、楽しみ」と期待感をあらわにしている。三者が今後の活動に大きな希望を抱きながら、今回の締結式を終えた。