そんななか、注目を集めているのは、BTSのリードボーカル JIMINによるソロ活動だ。すでに初のソロアルバム『FACE』のリリースが決まっているJIMIN。これまでBTSのキャリアでは「Lie」「Serendipity」「Filter」などのソロ楽曲を発表している彼だが、ソロアルバムではどんな世界観を我々に見せてくれるのだろうか。

　「Promise」は、JIMINがソロ活動で描こうとしている世界観の原点なのかもしれない。というのも同曲は、自身初の自作曲で、2018年にはSoundCloudで公開されていた楽曲だ。一聴すると純粋なラブソングと捉えることもできる歌詞だが、さらに読み込むと内省を深めた自己対話のようにも受け取ることができる。全体を通して誰かに語りかけ、励ますような体裁を取る「Promise」の歌詞。語りかけ、励ますべきその「誰か」が自分自身であるとすれば、楽曲タイトルは、自らとの約束という意味合いになるかもしれない。

　このように非常にパーソナルな詞世界が展開される同曲は、そのコンセプトと呼応するようにシンプルで親密なアコースティックサウンドに仕上がっている。音の手触りは、とても繊細で切実。過去のソロ楽曲を振り返ってもそうだったように、JIMINの表現力豊かなボーカルの魅力が際立っており、同曲のシンプルな構成に深みのあるストーリーを与えていることがわかる。ソロアルバム『FACE』がどのような作品になるかはまだわからないが、JIMINがJIMIN自身と交わしたPromise（約束）の先にあるのが、ソロアルバム『FACE』なのかもしれない。

※1：https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2023-03-08