さて、eillのメジャーデビューシングルとなった「ここで息をして」について触れていきたい。ジャジーでスリリングな1曲となったこの曲は、音数が少な目なブロックが多く、昨今のトレンドも踏襲したトラックが印象的だ。なかでもフックの部分とサビで鳴り響く大胆なホーンアレンジが、いいメリハリになっている。音数が少ないトラックである分、eillの歌は、サビ以外ではかなり自由度が高い。ゆえに、例えば、最初の一音を出す前の子音のタメ、ブレスやファルセット、ビブラートのアップダウンなど、彼女のスキルを存分に堪能することが出来る。彼女の歌に対して、個人的には面白いと思ったのは、ブラックミュージックらしい“タメ”もありながら、センテンスの最後の語尾を早めに切るというアプローチだ。彼女の声質は、若干ハスキーで湿度があるゆえ、ロングトーンを多用すると、ともすれば歌が重くなってしまうこともありうるだろう。しかし、eillの歌声は、重さをまったく感じさせない。彼女の楽曲の中では、かなり低音を聴かせる部類に入るであろう「ここで息をして」でも、聴いていて軽やかさを感じる。この前例なき軽やかさこそ、eillの魅力だ。

　4月28日付週間USEN HIT J-POPランキング3位、HIT J-POP／洋楽 ランキング5位、HIT アニメランキング1位と有線でのオンエアも好調で、様々な場所でeillの歌声に出会う機会が徐々に増え始めている。

　この魅力に、きっと、間もなく日本中が気が付く。

■伊藤亜希
ライター。編集。アーティストサイトの企画・制作。喜んだり、落ち込んだり、切なくなったり、お酒を飲んだりしてると、勝手に脳内BGMが流れ出す幸せな日々。旦那と小さなイタリアンバル（新中野駅から徒歩2分）始めました。
Piccolo 266 インスタグラム（@piccolo266）

■映画情報
『先生、私の隣に座っていただけませんか？』

本予告URL
https://youtu.be/wVKe3N_ZC8E
30秒予告URL
https://youtu.be/usQjxO7qFA8

■クレジット
黒木華 柄本佑／金子大地　奈緒／風吹ジュン
脚本・監督:堀江貴大　
劇中漫画：アラタアキ 鳥飼茜
主題歌：「プラスティック・ラブ」performed by eill
製作：「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
製作幹事：カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション：C&Iエンタテインメント
配給・宣伝：ハピネットファントム・スタジオ
TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2018 準グランプリ受賞作品
公式サイト：https://www.phantom-film.com/watatona/

公式Twitter・Instagram：@watatona_2021
コピーライト：©2021「先生、私の隣に座っていただけませんか？」製作委員会

■配信情報
eill 「ここで息をして」
配信サイト一覧：https://lnk.to/Kokodeikiwoshite
特設サイト：https://eill.info/kokoiki

eill 公式サイト：https://eill.info/
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