このリーズナブルな価格設定には、嵐のファンへの感謝の気持ちが込められているのではないだろうか。結成20周年イヤーを迎えてからの嵐は、展覧会『ARASHI EXHIBITION “JOURNEY” 嵐を旅する展覧会』の開催やベスト盤の発売など、ファンにとってもメンバーにとってもスペシャルなイベントが盛りだくさんだった。文字通り“嬉しい悲鳴”となったというファンも少なくないはず。そんなファンでも気軽に手に取りやすい価格設定にすることで、少しでも多くの人にCDを手に入れてほしいという嵐の真心が感じられる。さらに、“1曲の濃密さで勝負したい”という楽曲への自信が、「カップリングなし、通常盤800円」という“ガチンコリリース形態”として結晶したのだろう。

　活動休止発表後、そしてベスト盤リリース後初のシングルとなる『BRAVE』。「もう活動休止までシングルを出さないのでは」と心配していたリスナーも少なくない中のリリース発表だったため、その喜びもひとしおだろう。まだMVやアートワークなどは公開されていないが、今後の発表を楽しみに待ちたい。

■五十嵐文章（いがらし ふみあき）
音楽ライター。主に邦楽ロックについて関心が強く、「rockinon. com」「UtaTen」などの音楽情報メディアにレビュー/ライブレポート/コラムなどを掲載。noteにて個人の趣味全開のエッセイなども執筆中。ジャニーズでは嵐が好き。
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