55周年シングル『今の向こうの今を』リリース記念特別対談

ささきいさお✕畑亜貴が語る、「アニソン界の大王」55年の軌跡とこれから

 

「振り返らずに前へ!という歌を歌い続けたい」

――冒険しつつも今作は「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」を聴いてきた世代にはもちろん、あらゆる世代の耳にスッと馴染む、普遍的な作品になっているのが素晴らしいです。

ささき:僕もそう思います。もう古い新しいという価値観で、曲を聴く時代じゃなくなってきたじゃない? そういう意味で、幅広く聴いてもらえるものができたと思いますよ。

畑:それこそいさお様と同年代の方々、40代の方々、20代の若い人たちが聴いても、きっと何か刺さる部分が必ずあると思います。みんなそれぞれの年代、それぞれの悩みがあって、短くても長くても今を生きている。どの世代にも通じる希望や生きることのヒントが入っているので、これをいさお様の説得力のある歌声で歌っていただくことで、みんな“始まりは何度でもあるんだよ”と背中を押してもらえる、そんな曲になったと思うんです。

――この新たな世界との出会いと共に60周年、65周年と続く道を歩まれるかと思います。ささきさんとしてはこれから続く今をどう、迎えていくのでしょうか?

ささき:“今”という言葉を歌っちゃったからには、歩みを止められないからね。もし夢を語るなら、やっぱり最終的には僕の目標は憧れのエルヴィスになることなんです。彼はラブソングもロックンロールもなんでも歌える。そこを目指して挑戦したいですね。もちろんただマネするだけじゃなくて、自分の中で今までの経験を昇華していきながら。それと、今度はラブソングを歌ってみたいな。メッセージ性のある曲も好きなんだけど、やっぱり愛を歌いたいんだよね。でも、この歳になってラブソングはないと思うんだけどさ(笑)。

畑:何を言ってるんですか! 私は聴きたいですしなんなら書きます、いや、書かせてください!

――早くも次作の内容が決まりましたね(笑)。

畑:我欲に走った作品になりそう(笑)。

ささき:それは困っちゃうなぁ(笑)。そういえばこの前、この歳になると「マイ・ウェイ」みたいなものをみんな歌いたがるという話をしたんだ。僕も「マイ・ウェイ」は大好きなんだけど、<振り返らずに前へ!>という歌をこの歳になっても僕は歌い続けたいんですよ。

畑:いつまでたっても先を目指す、それが人間のあるべき姿なんですよね。

ささき:本当はそうなんだよね。体の衰えが来ることでどこか諦めたくなる瞬間もあるけれど、一番衰えないのは声だと聞くし、歌うことはこれからもできるなと思うんですよ。やはり、自分の声を活かしたものをやり続けたいね。今回再発見したよ「僕、いい声だな」って(笑)。

畑:今お気づきになられたんですか!?(笑)。みんな周知の事実ですよ。

ささき:力任せに「ウワ~ッ!」とやりたくなる時があるんだけど、それを7、8分で止めておくことが大切なんだというのを今作で学んだからね。これからがまた楽しみですよ。

畑:未来を真っ直ぐ見据え、しかも成長を続けていらっしゃる……本当に励みになります。

ささき:いやいや、畑さんのおかげですよ。できれば畑さんプロデュースでアルバムを作ってもらいたいなぁ。

畑:全面プロデュースでアルバム制作……燃えますね!

ささき:そうすると、もっと僕の色々な世界が出てくると思うんですよ。どこまで僕も歌えるかは分からないですけど、挑戦できるというのは嬉しいじゃない。

畑:関係者の皆様からのゴーサインが出るのを、今から心待ちにしてます!(スタッフに向かい)みなさん、アルバム作りたいですねぇ!

(取材・文=田口俊輔/写真=竹内洋平)

■リリース情報
デビュー55周年記念シングル『今の向こうの今を』
発売:5月25日
価格:¥1,200+税
作詞:畑亜貴 作曲:黒須克彦 編曲:黒須克彦/齋藤真也
C/W 始まりは何度でも作詞:畑亜貴 作曲:黒須克彦 編曲:黒須克彦/齋藤真也

ささきいさおオフィシャルサイト

■イベント情報
『発売記念インストアイベント』
日時:6月12日(日)14:00スタート
会場:大阪・TSUTAYA EBISUBASHI
※詳細はオフィシャルホームページにて確認することができる。

ささきいさおオフィシャルサイト

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