AKB48、衝撃の「春の人事異動」でどう変わる? 相次ぐ兼任解除、グループ移籍を読み解く
また、姉妹グループ所属の兼任メンバー解除や、生駒と松井の交換留学終了については、運営の判断の変化を感じるという。
「乃木坂46とAKB48グループは、本来交わらないものとして一線を引いていたなか、 2014年の『大組閣』で交換留学が発表され、激震が起こりました。当初は賛否両論ありましたが、生駒がAKB48から外の空気をグループに持ち込んだり、松井がパフォー マンス面でグループを引っ張ったりと、乃木坂46に対する影響は大きかったですし、 2014年から2015年初頭の大躍進も、この施策がハマっていたことが大きいでしょう。一方で姉妹グループ同士の兼任解除については、HKT48は村重杏奈(NMB48兼任)と田中菜津美(SKE48兼任)が、NMB48は山田菜々(SKE48兼任)と渡辺美優紀(SKE48兼任)が、SKE48は木本花音(HKT48兼任)と高柳明音(NMB48兼任)が解除されました。地方グループ同士の兼任は、それなりに効果を生んだとは思うのですが、運営としてはテスト的な側面も強かったのだと思います。姉妹グループ同士が磨き合うという意味では、兼任も一つの手ではあったと判断したでしょうが、1年経過して『それぞれが独立していたほうがクリアになる』という判断に変わったのでしょう。また、 ここまで姉妹グループが成長を遂げ、それぞれが戦えるようになったことも大きいです」
島崎のセンターに関しては、グループの序列的にも妥当であり、渡辺麻友の役者としての活動を考慮した結果だと推察する。
「ここまでWセンターが続いていたなかで、島崎が単独センターとして抜擢されましたが、AKB48の若手では一番センターに近かった人間のため、特に大きな衝撃は無いでしょう。前回の総選挙シングルでセンターを務めた渡辺麻友は、主演ドラマ『戦 う!書店ガール』がスタートすることもあり、センターとしてというよりは、色んなベクトルで活躍してもらうことを選んだのだと思います。これは先日総選挙への不出馬を表明した松井玲奈も同じで、AKB48卒業後のキャリアのために、順位や立ち位置に縛られず、一人の人間としての評価を高めていくフェーズだということの象徴でしょう。すでに卒業しているメンバーからも見受けられますが、元AKBという冠をいかに外すかが全メンバーにとって大事になっているし、グループに居ながら独立していくというやり方を、松井さんは綺麗な形で体現しつつあるのではないでしょうか」
2015年は、それぞれが切磋琢磨しながら新グループ設立へと向かい、ベテランメンバーは次のステップへの準備を進める一年となりそうだ。
(文=編集部)