『マイクラ』でシンガポールの街並みを本格再現 900万ブロックで築いた“最高の夜景”に圧巻

 『Minecraft(マイクラ)』の無限の可能性を示す、とんでもない建築プロジェクトが公開された。舞台となったのは、たいち氏のYouTubeチャンネルの動画「マイクラで作る最高の夜景【たいち鯖】Part6」。シンガポールの象徴ともいえる「マリーナベイ・サンズ」とその周辺エリアが、ゲーム内に丸ごと再現されたのだ。

マイクラで作る最高の夜景【たいち鯖】Part6

 たいち氏は、サバイバルモードでの大規模な装置や建築で知られるマイクラYouTuberだ。「丸石10億個集めてみた」「世界記録を破るために最大マップを露天掘りした結果」など、桁外れの物量に挑む企画を数多く手がけてきた。自身の名を冠したマルチプレイサーバー「たいち鯖」は2024年にいったん活動を終えたが、2025年に一新して復活。今回の動画は、その新シリーズの第6弾にあたる。同シリーズのPart4では700万ブロックの建築を披露しており、今回はそれをさらに上回る規模だ。

 本作の最大のポイントは、すべてが「1対1スケール」で作り込まれていること。実際の建築のために用意されたブロックは約900万個、使われたブロックの種類は700種類にも及ぶ。設計に4か月、実制作に1か月を費やした本作は、たいち氏とサーバーメンバーの執念と情熱が結実した、同サーバー史上最大規模のプロジェクトとなっている。

「整地」だけで一大プロジェクト、立ちはだかった15万ブロックの黒曜石

 これほどの巨大都市を築くには、まず広大な土地が必要となる。動画の前半では、TNTデューパー(TNTを無限に複製・投下する装置)を11台も稼働させ、既存の島々や巨大な3Dマップアートを文字どおり“消し飛ばす”壮絶な整地作業から始まる。

 しかし、順調に見えた整地作業に、思わぬ伏兵が潜んでいた。背景の山に紛れていた黒い塊に見えるオブジェが、すべて爆破耐性を持つ「黒曜石」だったのだ。その数、実に15万ブロック。一つ壊すにも時間がかかる黒曜石を、ビーコンによる採掘速度上昇のバフを頼りに、すべて手作業で解体していく。

 ちなみに、この黒曜石の採掘風景は、約6時間にわたる別動画としても公開されている。ひたすら黒曜石を掘り続けるという狂気じみた内容だが、作業用BGMのように不思議と楽しめてしまう一本だ。

海底だけで大規模工事、イルカと昆布との攻防

 広大な海を確保した後は、海底を埋め立てる作業へと移行する。海底や地面に使われたブロックだけで300万~400万個という、これだけで一大プロジェクトと呼べる規模の工事だ。

 ここで活躍するのが「イルカ」だ。イルカにリードをつけて一緒に泳ぐとプレイヤーの泳ぐ速度は一気に上がる。ただし水中では呼吸が続かず、息継ぎを忘れれば溺れてしまうため、スピードと酸素残量をにらみながらの作業となる。

 さらに厄介なのが「昆布」の存在だ。成長速度が速いうえ、一気に破壊するとサーバーが重くなってしまうため、処理にも気を遣う。陸地部分でも、膨大な量の石やコンクリート、草ブロックを敷き詰めていく。果てしない土台作りの工程を見ているだけでも、本作がいかに途方もないスケールで進められたかが伝わってくる。

『マイクラ』とは思えない、オフィス街から海上の建物まで

 そして動画の後半、ついに巨大なマリーナベイ・サンズや周囲の高層ビル群が姿を現す。インフィニティプールまで再現されたマリーナベイ・サンズだけでなく、ダウンタウンのオフィス街まで1対1スケールで作り込まれており、その密度には驚かされる。

 海上に浮かぶガラス張りの建物も忠実に再現されている。現実ではAppleストアとして知られる建物だが、本作ではマップアートの展示会場として生まれ変わった。

 植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」も見逃せない。使われた葉っぱブロックは約50万個。巨大なドーム型温室「クラウド・フォレスト」などの周辺施設まで揃い、現地さながらのライトアップも施されている。

 余談だが、筆者は今年取材のためにシンガポールを訪れ、偶然にもこんもマリーナベイ・サンズ周辺を観光していたのだが、「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」に向かう専用の通路や、展望台へ向かう「マリーナベイ・サンズ」のロビーなど、絶妙な再現度の高さが癖になる。「あぁここあったわ」となるので、実際に訪れてみるのも良いだろう。

 さらに、たいち氏の像や完成記念の写真を展示するスペースなど、遊び心あふれるオリジナル要素も随所に散りばめられている。夏祭りの屋台や実際に乗れる観覧車も、『マイクラ』ならではの楽しい仕掛けだ。

シェーダーで真価を発揮する「最高の夜景」

  完成した都市は、シェーダーを導入すると一変する。水面にきらめく光やビル群の重厚感は、『マイクラ』で作られていることを忘れてしまうほどリアルで美しい。

 このプロジェクト最大の見どころは、たいち氏が「このためだけに5か月頑張った」と語る夜景のシーンだろう。高層ビル群の窓明かりや、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの「スーパーツリー・グローブ」を彩る紫や青のライティング。とりわけ水面に映り込む光景は、まるで現地の夜景を目の前にしているかのような、息をのむ美しさである。

プレイヤーたちの熱量が生み出した至高のアート

  途方もない作業量と細部へのこだわりを貫き、ゲーム内にこれほどの絶景を生み出したプレイヤーたちの熱量には敬意を表したい。ぜひ高画質設定で、彼らが築き上げた「最高の夜景」を動画で体験してみてほしい。

マイクラで再現されたJR大阪駅に脱帽……細部までこだわった脅威の完成度に「本物と変わらない」の声

サンドボックスゲーム『Minecraft』(マインクラフト)で都市を再現するYouTuber「とろぼ制建」が8月28日、チャンネ…

関連記事