子どもに人気の『Roblox』を狙う偽ログイン画面が蔓延 セキュリティ企業が二段階認証突破の新手口を指摘
サイバーセキュリティ企業のNordVPNは、ゲーム利用者を狙うサイバー攻撃の最新手口に関する調査結果を発表した。脅威分析チームが新たに2つの手口を確認している。
1つ目は、オンラインゲーム『Roblox』の利用者を狙う偽のログイン画面と、パスワードを収集するツールがセットで販売されているというもの。Discordのアカウントがあれば誰でも利用でき、偽のログイン画面は二段階認証のコードまで入力させ、詐欺師がその場で本物のRobloxに入力する仕組みとなっている。そのため、二段階認証を設定していても乗っ取りを防ぐことができない。調査期間中、Robloxを装った偽サイトは7日間で196件稼働していた。なお『Roblox』は、ゲムトレ「ゲームに関するアンケート調査2026」において、小学生の「今いちばん遊んでいるゲーム」で2位(前年比約8倍)となっている。
米国の連邦取引委員会(FTC)に寄せられたRobloxに関する苦情のうち、61%は8~12歳、18%は4~7歳の子どもに関するものだった。偽のログイン画面へのリンクは、すでに乗っ取られた友達のアカウントから送られてくるケースが多くみられる。偽の画面はRobloxのメニューやフォント、レイアウトをそのまま再現しており、子どもたちが今遊んでいる人気ゲームのページをまねたものもある。アドレスには、「robiox」(小文字の「l」を「i」に置き換えたもの)のように、一見すると公式のアドレスに見えるものが使われている。
乗っ取りの流れとしては、まず偽の画面でIDとパスワードを入力させ、続けて二段階認証のコード、バックアップコード、PINを入力させる。詐欺師はその場で、入力されたコードを本物のRobloxに入力してログインする。利用者は本物のRobloxに転送されるため、普通にログインできたように見える。乗っ取られたアカウントでは、ゲーム内通貨「Robux」が使われたり、アイテムが持ち去られたりし、被害に気づくのは数週間後になるケースが多い。
2つ目は、「PS5のゲームがPCで遊べる」とうたう偽ソフトを通じた不正プログラムの配布である。偽ソフトは、ソフトウェア開発者向けの共有サイト「GitHub」上で、実在する人気ソフト「AnyPS5」「Kyttyps5」の名称をかたって配布されている。
このソフトは起動すると、まず自身が動いている環境を確認し、セキュリティ専門家による解析環境であると判断した場合は動作を停止する。利用者のPCであると判断した場合にのみ、ウイルス対策ソフトの検査を回避する設定を加えたうえで、パスワードなどの情報を盗み取るとみられる不正プログラムを実行する。この不正プログラムは、これまで公開情報で報告されていない新種であり、感染から2分後には自らのファイルを削除し、痕跡をほとんど残さない。
NordVPNは、保護者およびPCでゲームを利用する人に向けて、ログインは公式アプリか自分で入力した「roblox.com」から行うこと、二段階認証のコードを公式のサービス以外に入力しないこと、「無料Robux」「PS5のゲームがPCで遊べる」とうたうサイトやソフトを利用しないこと、ウイルス対策ソフトを止めるよう求めるソフトは使わないことを推奨している。