宇宙船のようなケースに一目惚れ 『HUAWEI FreeBuds Neo』は邦楽からロック、FPSゲームまで、若い世代の毎日を“かっこよく”鳴らすイヤホン
完全ワイヤレスイヤホンの激戦区といえば、ハイエンドとエントリーの間を埋める“2万円前後”の価格帯だろう。機能や音質に対してのコストパフォーマンスが良いのも、この価格帯になることが多い。
だがそれは言い換えると、音質やノイズキャンセリング、あるいはデザインなど、どこかしらの要素を妥協した結果であるともいえる。いわばフラッグシップから一部の要素をオミットしたようなイメージだ。「自分はこの機能は求めていないから大丈夫」という見方もできるが、どの要素でも満足したいのが理想だろう。
そこへHUAWEI(ファーウェイ)が投入したのが、“小型フラッグシップ”を掲げるワイヤレスイヤホン『HUAWEI FreeBuds Neo』だ。片耳約4.8gという軽量さも魅力的だが、2万円以内の価格で強力なノイズキャンセリングやハイレゾ認証を取得していることや、ほかに類を見ない宇宙船をモチーフとしたデザインにも惹かれる。
今回はこの『HUAWEI FreeBuds Neo』を様々な場所で使い込んでみた。結論から言うと、小型フラッグシップの名に恥じない極めて高い完成度を感じた。アンダー2万円のイヤホン市場においては、間違いなくトップ帯に位置するだろう。
FreeBudsシリーズに加わった“第4の選択肢”
HUAWEIのFreeBudsシリーズは、最新技術を贅沢に盛り込んだ「Pro」、コストパフォーマンスに優れた「iシリーズ」、エントリー価格が魅力の「SEシリーズ」の3カテゴリーで展開されてきた。そこに今回新しく加わったのが、「Neo」となる。
「Neo」が掲げるのは、若々しくクールなサウンド体験。大学生や新社会人など、映像・音楽・ゲームなどを垣根なく楽しみたい新しい世代を意識したデザインとなっている。そのアグレッシブなメッセージ性はデザインのユニークさからも見て取れるだろう。
宇宙船のようなケースに一目惚れ 片耳4.8gの軽さで“着けていることを忘れる”
カラーラインナップは、光輝くシルバー、シンプルで上品なホワイト、大人な落ち着きを感じさせるブラックの3色展開。このうち特に印象的なのはシルバーだ。曲線的な形状と光沢感のあるテクスチャーは、スペースエイジスタイルを強く想起させる。いわく「遥かなる未来を旅する宇宙船」をコンセプトとしており、その挑戦的な姿勢も若々しさをアピールする要素だ。
ケースのサイズは幅約68mm×高さ41mm×奥行き25mm。見ての通り、ポケットに入れても全く邪魔にならない。イヤホンのケースは厚みがあるとポケットにしまうのをためらいがちだが、町中や電車で使ってみても収納ストレスは感じなかった。良いサイズ感だと思う。
イヤホン本体の色について、シルバーは3カラーのうち唯一の鏡面仕上げになっている。装着すれば顔周りを華やかに彩ってくれるだろう。ホワイトとブラックは定番カラーだが、それゆえどんなファッションにも馴染む懐の広さがある。イヤホンをアクセントのようにまといたいならシルバー、逆に服装を選ばず使いたいのならホワイトやブラックを選ぶのがオススメだ。
先述したが、イヤホン本体の重量は片耳で約4.8g。これはワイヤレスイヤホンとしてはかなり軽量な部類となるが、軽さの理由はイヤホンの全体像を見てもらうとわかるだろう。
イヤホンの軸(ステム)部分が、とても短くなっているのがわかるだろうか? 筆者は多くのワイヤレスイヤホンをチェックしてきたが、この短さはなかなかお目にかかったことがない。軸の長さは従来比で27%小型化されており、それが本体の軽量化やミニマルなデザインに繋がっている。軸が短いから装着する際も持ちやすい。
装着してみるとこのような感じだが、装着感は良好。形状は入念に設計されており、耳道への圧力は約10%低減しつつ、圧力分布を均一にすることでフィット感を約8.6%向上させている。耳が小さい人でも装着しやすいようイヤーフック部分を0.6mm縮小させるなど、極めて細かい精度で設計されている。上流から下流まで、多くのイヤホンを作ってきたHUAWEIだからこそのノウハウを感じる部分だ。
装着した状態でジョギングやワークアウトなどを試してみたが、文字通り着けているのを忘れるほど安定感が良かった。本機はIP55の防滴防塵性能があり、運動中の汗や突然の小雨ならば問題なく利用できる。良い意味でガシガシ使えるイヤホンでありながら、デザインや装着感にまでこだわっているのは嬉しい。
2万円以内で“フラッグシップ級”のノイキャン 地下鉄もカフェも、人の話し声もすっと消える
これも良い意味で予想外だったのが、ノイズキャンセリング性能に全く妥協がみられない。スペックとしては全音域の平均値で約30dBのノイズキャンセリング性能を実現しているとのことだが、実際に外で使ってみると「ここまで消えるのか!」と驚かされる。
騒がしい駅周辺でノイズキャンセリングをテストしてみたが、話し声、空調音、電車の走行音など、あらゆるノイズが消え去った。人の声を低減する効果は従来比で約2倍にアップしているそうだが、日常の騒音が集中するとされている300Hz〜3kHzの帯域をしっかりと消音している。
高い消音技術には裏付けもある。HUAWEIが開発した第3世代オーディオチップとアップデートされたAIアルゴリズム、「C型パイプ+ベント」によるデュアルパス音響アーキテクチャ、そして高S/N比のマイクだ。もちろん、iPhoneでもAndroidでも高いノイズキャンセリング性能を引き出すことができる。HUAWEI製のスマホでなくとも問題なく使えるので安心してほしい。
邦楽からロック、クラシックまで……ライブ会場にいるような“サウンド”
肝心の音質について触れていこう。『HUAWEI FreeBuds Neo』の対応コーデックはSBC、AAC、LDAC、L2HC。HUAWEIのスマホならばL2HCによる最大2.3Mbps(48kHz/24bit)のロスレス伝送が可能だが、HUAWEI以外のスマホでも最大990kbpsのLDAC伝送でハイレゾ再生が楽しめる。
試聴はLDAC対応のAndroidに『HUAWEI FreeBuds Neo』を接続し、CD音質以上の音源でチェックした。ジャンル別にそれぞれ簡単に品評を述べていく。
まずは筆者が好きなAJRから『Bang!』を聴いたが、深く伸びのある低音の再現が素晴らしい。高域を無理やり鳴らしている感覚もなく、ドライバーの余裕があるのが感じられる。
次はアニソン枠でLiSAの『QUEEN』をチェック。コスパ系イヤホンはアニソンをやたらと賑やかにしてしまう傾向にあるが、それぞれのパートがしっかり分離している。聴き疲れる感じもなく、このバランス感はフラッグシップイヤホンのそれに近いと感じた。
この流れでLiSAのライブ音源『LiVE is Smile Always〜LANDER〜』も聴いてみた。これには本当に驚かされたが、ライブらしい音の広がりを表現しつつ、しっかりボーカルも聴こえてくる。ライブの臨場感が味わえるイヤホンは良いイヤホンだと筆者は思っているが、そのハードルも超えてきた!
最後はいくつかのクラシック音源を聴いてみた。こちらも分離感や高域表現が心地よかったが、むしろ遮音性やノイズキャンセリングが活きているように感じられた。クラシックなどはダイナミクス(音量の大小)が肝要だが、それを聴き取るには静寂さが求められる。かといって不自然なノイズキャンセリングは音質に影響を与えてしまうが、『HUAWEI FreeBuds Neo』は快適にアルバムを通して聴くことができた。
あらゆるジャンルの音を巧みに鳴らし分ける秘訣は、新開発のTurboドライバーユニットにある。軽量で変形しにくい振動板を採用しており、迫力ある低音とクリアな高音の両立を実現した。またデフォルトのチューニングは人の声を際立たせる設定になっているが、10バンドのEQを自分でカスタムすることもできる。
映画もゲームも“その場にいる”感覚 どのスマホでも使える空間オーディオとFPS専用サウンド
ここまではサウンドを中心に紹介してきたが、『HUAWEI FreeBuds Neo』は映像やゲーム体験も抜かりがない。ドキュメンタリーやライブ映像を例に上げて紹介しよう。
『HUAWEI FreeBuds Neo』は空間オーディオに対応している。空間オーディオというとコンテンツやデバイスに依存するのではと思われるかもしれないが、本機はイヤホン本体で空間オーディオ化を行う“独立型”。スマホの機種もアプリも問わず、iPhoneでもAndroidでも、もちろんYouTubeでもサブスクでも3Dサウンドを楽しめる。6軸ジャイロセンサーによるヘッドトラッキングにも対応しており、お気に入りの映像コンテンツに没入することができるだろう。
だが筆者がオススメしたいのは、ゲームでの運用だ。というのも、本機には「FPS専用サウンドエフェクト」が存在し、これが体験を大きく引き上げてくれる。
「FPS専用サウンドエフェクト」は200名以上のゲームユーザーの調査をもとに開発されており、音源の方向、銃種ごとの発砲音の違いなどが何段階もわかりやすくなる。実際にこの機能を使って『Fortnite』をプレイしてみたが、画面よりも音から得られる情報の方が多かったと感じたほどだ。
この機能はアプリから有効化するため、iPhoneでもAndroidでも利用できる。スマホでFPSを楽しんでいるユーザーにはぜひ一度試してもらいたい。きっと感動するはずだ。
騒がしい駅でも声はクリア 2台同時接続にうなずくだけの操作まで、毎日の“使い勝手”も抜かりなし
最後は毎日使う道具としての一面をチェックしていきたい。まずは通話品質。
片側3基のマイクとVPU(Voice Pick Up、声帯の振動や骨の伝導を捉える技術)、そしてニューラルネットワーク専用のNPUによるノイズリダクションにより、95dBクラスもの騒がしい環境でもクリアな通話性能を実現。賑やかな駅周辺で通話してみたが、相手からは極めてクリアに聴こえたという。
通話品質の高さは、オンライン授業やボイスチャットなど、多くの面で有用だ。自分で体験できないゆえに見逃されがちなことだが、通話先に聴き取るストレスを与えないことは、そのひと自身の評価にも繋がる。
『HUAWEI FreeBuds Neo』は2台のデバイスに同時接続できるマルチポイント機能に対応している。iOS、Android、Windowsといった異なるOSをまたいで使えるので、例えばPCでオンライン授業を受けつつ、スマホの着信にそのまま応答する、といったことも。Bluetooth 6.0対応で、見通しの良い環境では最大170m超(HUAWEI調べ)の接続範囲を持つため、家の中で部屋を移動しても接続が途切れにくい。
イヤホンの操作はステムで行う。前面の約52.6%がタッチエリアなので、小さなステムだが操作しやすい。長押し、上下スワイプ、ダブルタップ、トリプルタップの4つで、ノイズキャンセリングの切り替えや音量調整、再生/一時停止ができる。実際にやってみるとステムの小ささによる操作しずらさはほとんどなく、むしろ余計なタッチエリアがないおかげで「タッチする場所」に迷うことがない。
さらに操作面でユニークなのが、ヘッドコントロール機能だ。着信時にうなずけば応答を、首を振れば拒否ができる。両手が塞がっていたり、満員電車で電話がかかってきた画面などでは、手を使わず対応できるのが便利だった。この機能も、HUAWEI製以外のスマホで利用できる。
1日中使えるバッテリー “はじめての本格ワイヤレス”にも選びたい一台
バッテリー性能は、イヤホン単体でノイズキャンセリングOFF時に最大約10時間、ON時でも最大約6.5時間の再生が可能。ケース併用で最大約40時間の再生に対応する。10分の充電で約4時間使える急速充電もあるので、朝の支度中に充電するだけで通学・通勤を充分にカバーできる。
2万円以内でかくも実現した高いノイズキャンセリングとサウンド、さらにゲームや動画での没入感など、毎日使いたくなる機能を見事に盛り込んだ一台だった。デザインもユニークで、「音と機能は好きだけどデザインがつまらない」と感じるような人にも、この宇宙船ボディは魅力的に映るだろう。
今回じっくりと使ってみたが、『HUAWEI FreeBuds Neo』は本格的なワイヤレスイヤホンを初めて買う大学生・新社会人にこそオススメしたい。あるいはサブ機を探しているオーディオ好き、ゲームやワークアウト向けなど特定のシーンでのイヤホンを探している人にもオススメできる一台だ。
■製品情報
『HUAWEI FreeBuds Neo』
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