TBS、ユニバーサルデザイン番組制作の取り組みでグッドデザイン賞 AIツールと脳波測定を活用

TBSのUD番組作りがグッドデザイン賞

 TBSテレビは10月15日、番組制作におけるユニバーサルデザインの取り組み「みんなにやさしい番組作りプロジェクト」がグッドデザイン賞を受賞したことを発表した。テロップや音響、配色のデザインに科学的アプローチを導入し、制作ワークフローとして定着させている点が評価された。

 同プロジェクトでは、これまで制作者の感覚や経験則に委ねられてきた番組デザインに対し、客観的データに基づく手法を取り入れている。慶應義塾大学との共同研究では脳波測定を用いて視聴ストレスを可視化し、情報を受け取る際の負荷を検証した。

 検証結果をもとに、テロップは文字サイズを従来の130%に拡大し、1行17文字以内に制限。太字だけでなく細字もあえて使うことで、TBSによれば読む際のストレスを軽減できたという。音響面ではBGMの音量を、メインとなるアナウンサーの声より15dB以上小さく設定し、聞き取りやすいバランスを導き出している。

脳波計測を用いたテロップとBGMの最適化
脳波計測を用いたテロップとBGMの最適化

 色覚多様性への配慮としては、自社開発のAIツール「カラーUDチェッカー」を活用。見づらい配色を判別し、改善案を提示することで、グラフや資料の配色を最適化する役割を担う。あわせて円グラフの境界に白線を入れるなどの改善も施している。これらの取り組みは『Nスタ』をはじめとする自社番組や、全国のJNN系列局の報道番組の制作現場で日常的に運用されている。

AIによる配色チェックと、円グラフの境界に白線を入れた表示例
AIによる配色チェックと、円グラフの境界に白線を入れた表示例

 審査委員は、脳波測定による視聴ストレスの可視化やAIによる配色チェックといった科学的アプローチを報道メディアに導入し、客観的データから導き出した最適解をガイドラインにとどめず日々の制作実務のワークフローへと昇華させた点、系列局への展開や大学との共同研究成果の業界共有を進めている点を評価した。

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