Google、長時間の推論に対応した新モデル「Gemini 4 Argon」発表 出力上限を100万トークンに拡大

Gemini 4 Argon発表

 Googleは10月1日、新しいAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表した。信頼できるサイバーセキュリティ担当者に対し、「Fairwind Program」を通じて順次提供するという。

 「Gemini 4 Argon」は、複数の工程にまたがる長時間の作業において、深い推論を持続できるよう設計されたモデルである。ソフトウェア開発や、法務・財務といった企業の調査業務、サイバーセキュリティの分野で高い性能を発揮するとされる。より長く複雑な課題に対応するため、AIが文章を扱う単位である「トークン」の出力上限を、従来の6万4000トークンから100万トークンへ拡大した。これにより、1つの処理のなかで数十万トークン規模の生成が可能になるとしている。

 Googleによると、同モデルはすでに社内の業務でも活用されており、数千人のGoogle社員がソフトウェア開発や調査、文章作成に利用しているという。

 サイバーセキュリティの領域では、ソフトウェアの弱点である「脆弱性」の発見、検証、修正までを担えるようトレーニングされている。クラウドセキュリティ企業のWizは、公共インフラを無償で保護する取り組み「Scan for Good」のなかで同モデルを活用し、世界中の病院で使われている医療用ソフトウェアから、個人情報が外部に漏れうる重大な脆弱性を発見したとGoogleは説明している。

 広く公開するにあたり、Googleは安全対策の強化を進めている。初期テスターからの評価やフィードバックを収集しながら、悪意ある利用への防御、外部から紛れ込ませた指示によってモデルの挙動を乗っ取る「プロンプトインジェクション」への耐性強化、そしてユーザーの意図から逸脱した行動を監視する仕組みなどを整備している。開発者や企業、一般ユーザーに向けた本格的な提供、ならびに有料API利用者や「Google AI Ultra」ユーザーへの展開は今後進められる予定だ。

 価格は導入価格として、100万入力トークンあたり2ドル、100万出力トークンあたり10ドルで提供される。保存して再利用する「キャッシュ済み入力トークン」については、入力トークン価格から95%オフで利用できる。

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