世界一の携帯電話評論家・山根康宏のスマホ進化論(第33回)
超望遠に空冷ファン、着脱式カメラも! 携帯電話評論家がIFA 2026で発掘した「個性派スマホ」3選

スマートフォンとアクションカメラが合体したり、超望遠撮影が可能なレンズを取り付けできるモデルなど、誰をターゲットにしたかわからないような「謎スマホ」がドイツに集結した。2026年9月4日から8日までベルリンで開催されたITイベント「IFA 2026」の会場には、日本では知られていないスマートフォンメーカーの自慢のモデルが展示されていたのだ。

アクションカメラがスマホから飛び出す!Vlog撮影対応スマホ
アマゾンなどで「タフネススマホ」といったワードで検索すると、名前を聞いたことのないメーカーの製品が多数見つかる。今回紹介する3つのスマートフォンは、いずれもそんなタフ系のスマートフォンだ。RugOneの「Xsnap 7 Pro」は、背面に1億画素の広角カメラを搭載。普段撮影するカメラはこの1つだけだが、真夜中の森林などで威力を発揮する、ナイトビジョンカメラも搭載している。アウトドア派が活用できそうなスマートフォンだ。

本体を正面から見ると、ややいかついスマートフォンに見える。側面を見ると手にグローブをはめていても押せるようなボタンの装備や、落下から本体を守る厚いガードに覆われたデザインであることがわかる。スマートフォンケースなどを使わなくとも、多少ラフに扱っても傷や破損からボディを保護してくれる構造なのだ。

カメラ部分をよく見ると、2つのレンズが並んでいる。実は右側は取り外しできるアクションカメラなのだ。このアクションカメラは本体だけで40分間撮影できるバッテリーを搭載、64GBのメモリーも入っているので、これだけを片手に持って自在な撮影ができる。

スマートフォンとはWi-Fiでつながるので、画面でプレビューを見ながらアクションカメラの構図を決めての撮影も可能だ。スマートフォンとの距離は約49メートル離れていてもプレビューできるので、野生動物の観察などにも使える。豊富なアタッチメントもあるので、首からぶら下げたり、帽子に取り付けてアクロバティックな撮影も可能。Vlog撮影も十分楽しむことができそうだ。

望遠レンズで野鳥も撮れる、スマホの遠距離撮影に挑戦
Blackviewというメーカーも日本のオンラインショッピングでタフネススマートフォンを多数展開している。「XPLORE 6」は背面にサブディスプレイを搭載しており、ここに通知を表示したり、メインカメラを使って自撮りするときのプレビューとして使うこともできる。ゴツイ形状のボディだが、どことなく洗練された印象も感じられる製品だ。

タフなボディはXsnap 7 Proと同様だが、XPLORE 6は高性能なカメラを搭載。広角、超広角、3倍望遠、そしてフロントカメラまで、すべてが5000万画素。iPhoneやGalaxyの上を行くカメラ性能を誇る。無名なメーカーだからと言って性能が低いなんて時代は遠い昔の話なのだ。アウトドアの様々なシーンで撮影を楽しみたい人に向いた製品と言える。

このカメラ性能をさらに引き上げてくれるのが望遠レンズ(テレコン)だ。約160mmという超望遠の焦点距離を持ち、最大で5400mmの撮影が可能。この焦点距離は本格的なデジタルカメラでも高価な望遠レンズを使わなくては対応できない性能だ。ただしレンズは小さいうえにカメラのセンサーサイズも高級カメラと比べると小型。あくまでも「手軽に遠距離撮影を楽しめる」スマートフォンとして楽しみたい。

専用カバーを本体に装着して、レンズを取り付けると、その姿はもはやスマートフォンとは言えなくなる。この手のレンズは中国製の安価なものが販売されているが、こちらの製品はボディが金属製でしっかりしている。レンズ部分を持っても装着部分がぐらつくことなく、屋外に持ち出して本格的な望遠撮影ができるのだ。

残念ながら屋外での撮影テストはできず、展示会の会場内でのテストに留まったが、後ろにボケて見えるライトの文字部分をここまで拡大して撮影することができる。AI補正により輪郭もシャープに生成されており、十分「使える絵」を撮ることができるのである。

ゲームで熱くなったスマホを2つのファンで強制冷却
スマートフォンでゲームを楽しむ人も多いだろうが、ハードなゲームを長時間プレイしていると、本体が熱くなってしまい、ゲームが止まったり、スマートフォンが再起動してしまうという経験を持つ人もいるだろう。Oukitelの「WP600」は、本体を強制的に冷やす機構を本体に内蔵している。背面に見える4つの八角形のパーツは、上側がカメラ、下側が空冷用のファンだ。

ファンで本体を冷やすスマートフォンは、日本でもnubiaの「REDMAGIC」シリーズなどが販売されているが、いずれもファンの数は1つだけ。WP600は2つのファンを内蔵しており、より高い冷却性能が期待できるのだ。しかも本体はタフ仕様のボディ。ゲームをしている最中に本体を床に落としても、簡単に壊れることはない。24時間ゲームに没頭したい人にお勧めできる製品である。

空冷ファンは本体内のアプリで回転速度を調整できる他、ファン部分をきらびやかにライトアップさせることもできる。耳を近づけてみると小さく「ジーッ」とファンが回転する音が聞こえてくるが、指先をファンの上に乗せるとほんのりとした空気の流れが感じられる。見た目だけではなく本当に空気を取り入れて冷却しているのだ。

これらの製品は今年の冬モデルとしてこれから市場に登場する予定だ。日本のECサイトや各社の直販サイトでも販売が予定されているので、気になる人は詳細をチェックするのがいいだろう。普段はiPhoneを使いながら、カメラやゲームはこれらのスマートフォンを使うという「二刀流」もお勧めだ。























