小笠原流・実践レビュー 現代の傑作品を訪ねて(第15回)
黄ばみを抑えてスタンドにもなる ESRのiPhoneクリアケースを2カ月使ってみた
iPhoneを購入したとき、多くの人が悩むのがケース選びだ。せっかく気に入ったカラーやデザインのiPhoneを選んでも、ケースで隠れてしまうのは少し寂しい。そこで人気なのが、本体のデザインをそのまま楽しめるクリアケースだ。
ただ一方でクリアケースには長期間使う際に気になる点もある。紫外線や皮脂などによる素材の劣化で、徐々に透明感が失われてしまうケースがあることだ。
ESRが発売したばかりの『ESR Classic ハイブリッドマグネットケース』は、そんなクリアケースの弱点に配慮しながら、MagSafe対応やスタンド機能、耐衝撃性能まで盛り込んだiPhone向けケースだ。
今回、発売に先行してメーカーから取り寄せて『iPhone 17 Pro』に装着して約2カ月間、日常的に使用してみた。普段の持ち歩きはもちろん、屋外撮影や長時間のデスク利用など、メインケースとして使い込んで感じた使い勝手を紹介する。
iPhone本来のデザインを活かすハイブリッド構造 手に持ったときの感触も良好
『ESR Classic ハイブリッドマグネットケース』は、背面にポリカーボネート(PC)、側面にTPUを採用したハイブリッド構造を採用したクリアケースだ。
背面は透明度の高いポリカーボネートで、iPhone背面のカラーやデザインを隠さず楽しめる。柔軟性が必要な側面にはTPUを採用しており、手に持ったときには適度なグリップ感がある。
日々持ち歩いてみて、ケースが手の中で滑りやすいと感じることは少なかった。ボタン部分もケース越しに押しやすく、電源ボタンや音量ボタンのクリック感が大きく損なわれることはない。USB-Cポート部分の開口部も広めに設計されており、太めのケーブルでも問題なく接続できた。
ケース選びにおいては、透明感だけでなく本体を守る性能も重要だ。『ESR Classic ハイブリッドマグネットケース』は、カメラコントロールカバー、PC・アクリル背面、TPUフレームを組み合わせた全面保護設計を採用し、約4.9mの高さからの落下にも対応するとしている。
特徴的なのが四隅に設けられた独自の「Air-Guard」コーナー。落下時に衝撃が集中しやすい角部分を強化している。また、ディスプレイ周囲とカメラ部分は本体より高く設計されており、机に置いた際に画面やレンズが直接触れにくい。
実際に2カ月使った中で落下させることはなかったが、ケース自体には適度な厚みがあることから、薄型ケースよりも安心感があるように感じた。
約1.5kg相当の吸着力でMagSafeアクセサリーとの相性も良好
本製品はMagSafeにも対応している。約1.5kg相当の吸着力を持つ強力マグネットを内蔵しており、MagSafe充電器やスタンド、スマホリングなどをしっかり固定できる。
試しにMagSafe対応リングを装着して使用したところ、片手操作中にズレたり外れたりする不安はほとんどなかった。ケースによっては磁力が弱く、アクセサリーが少し動いてしまうこともあるが、ESRのケースは吸着力に安心感がある。
もちろんケースを装着したままワイヤレス充電も利用でき、iPhoneの日常的な充電環境を変える必要はなかった。MagSafeアクセサリーを普段から活用している人にとって、ケースを付けたことで使い勝手が大きく変わらない点はメリットだ。
クリアケースなのにスタンド内蔵 動画視聴やデスク利用で活躍
本製品を使って便利に感じた機能のひとつが、背面に搭載された「Flexスタンド」だ。
クリアケースというと、デザインを優先するため機能性はシンプルなものが多い。しかし本製品は、背面のカメラ部分に折りたたみ式のスタンドを内蔵している。スタンドは15°〜69°の角度調整に対応し、縦置き・横置きの両方で利用できる。
横置きでは、YouTubeや動画配信サービスの視聴に便利だ。角度を細かく調整できるため、机の高さや姿勢に合わせて見やすい位置に固定できる。
縦置きでは、PC作業中にスマートフォンを横に置いて通知を確認したり、SNSをチェックしたりする用途で活躍する。スマホスタンドを別途用意しなくても、必要なときだけすぐに使えるのは便利だった。
一方で、ビデオ通話では角度によっては少し調整幅が足りないと感じる場面もあった。FaceTimeやWeb会議で頻繁に使う場合は、専用スタンドのほうが向いているだろう。
また、スタンド部分はカメラガードの役割も兼ねている。普段はケースに溶け込んでいるため、クリアケースの見た目を大きく損なわない点も良い。
約2カ月使っても透明度を維持し、目立った黄ばみもなし
クリアケースで気になる黄ばみについても確認した。今回使用した期間は約2カ月だが、現時点で目立った変色は確認できなかった。特に黄ばみが出やすい側面のTPU部分も透明感を維持しており、使い始めた直後と比べても大きな違いは感じられなかった。
ESRによると、本製品は背面にはポリカーボネート(PC)、側面にはTPUと異なる素材を採用しているという。ポリカーボネートは透明度が高く、紫外線や酸化による変色が起こりにくい。柔軟性が必要な側面部分にはTPUを採用し、さらに耐黄変PUコーティングを施すことで、紫外線や皮脂、汗などによる劣化を抑えているそうだ。
また、ケース内部にはマイクロドット加工を採用。iPhone背面とケースが密着した際に発生しやすい、水滴のようなにじみ(ウォーターマーク)を防いでいる。
ESRによると、第三者認証機関SGSによる耐候性試験では、長期間の日光にさらされる環境を再現した結果、約6.4カ月使用した場合に相当する条件でも黄ばみを抑える性能が確認されたという。なお、実際の黄変速度は使用環境によって異なるため、あくまでも参考程度に捉えていただきたい。
もちろん、数年単位で使い続けた場合の変化については今回の期間だけでは判断できない。ただ、クリアケースを長くきれいな状態で使いたい人にとって、こうした素材選びやコーティングは大きな安心材料になるだろう。
iPhoneの本来のデザイン・カラーを見せながら、機能性も妥協しないクリアケース
iPhone本体のデザインを楽しみながら、MagSafeアクセサリーやスタンド機能も活用したい人にとって、『ESR Classic ハイブリッドマグネットケース』は使いやすい選択肢だ。
クリアケースは「透明であること」が重視されがちだが、毎日使うものだからこそ、持ちやすさや便利な機能も重要だ。約2カ月使った印象では、透明感を保ちながら、スタンドや強力なMagSafe対応、十分な保護性能を備えた、使い勝手の良いクリアケースに仕上がっていると感じた。
一方で、耐久性や保護性能を重視した設計であるため、極限まで薄いケースを求める人には、やや厚みが気になるかもしれない。多少の保護性能を犠牲にしてでも、薄さや軽さを最優先するなら、別のタイプのケースを選んだほうがいいだろう。
逆に、iPhone本来のデザインを楽しみながら、日常的に安心して使える保護性能も確保したい、MagSafeアクセサリーやスタンドといった便利な機能も一つのケースにまとめたいという人にとって、『ESR Classic ハイブリッドマグネットケース』は、クリアケースに求めたい要素をバランスよく備えた製品と言える。