10月6日、eBay Japanの社会貢献活動「MOVE by eBayJapan」の一環として、一般社団法人若草プロジェクトへの寄附贈呈式が実施された。

　「MOVE by eBayJapan」は、eBayのサービスであるインターネット総合ショッピングモール『Qoo10』の新ファッションサービス『MOVE』のローンチに合わせて2022年5月から開始した社会貢献のプロジェクト。

　『MOVE』で購入したサービスが返品された場合、eBayが買い上げ、新品同様に再生し、支援が必要な女性たちに寄附していく仕組みを採用するという。eBay Japan合同会社 代表取締役・グ ジャヒョン氏はこの取り組みの背景について「社会活動をeBayが行う理由は、弊社の理念である『全ての人の生活を豊かにする機会を創造する』というものに基づいています。そして今回、若草プロジェクトに共感し、10月11日の国際ガールズデーに合わせて、寄付をさせていただくこととなりました。これからも若草プロジェクトが広く社会に浸透していくことを応援していきたいと思います」と話した。

　6年前にスタートしたという若草プロジェクトは当時94歳であった瀬戸内寂聴の呼びかけから始まったという。子どもたちの虐待や貧困が増えるなか、とりわけ女性の性被害が相次いでいるという現状を踏まえ立ち上げられた同団体。LINE相談や親と離れても生活ができる場所の提供、気軽に立ち寄り、そこで悩みを打ち明けられるような『まちなか保健室』の設置などを通し、少女や若い女性に対して支援を行なってきたなかで、eBayのように多くの企業から共感を得ることができたと代表呼びかけ人である村木厚子氏は話す。そして、さらにその輪を広げていくために、提携企業や支援の現場を繋げるプラットフォーム「TsunAが〜る」を構築したという。

　村木氏は「企業側は元来、支援団体や施設が本当に欲しいものを見極めることが難しいところがありました。しかし『TsunAが〜る』ができたことで、物資の過多や、反対に不足などの事態が起きるミスマッチを解消することができたのです。また、デジタル上で展開できるということで、支援される側の女性たちと、企業の交流を可能にします。彼女たちはこういった大きな企業が支援しているという事実を認識することで、自分のことを忘れていないのだという気持ちになれるそうなんです。必要としている人に必要なサポートが受けられるよう、企業や専門機関と支援施設や団体を繋ぎ、仕組みをしっかり育てていきたいと思っています」と、デジタル上での仕組みを支援の輪に取り入れることによって、解決することができた課題やメリットを語った。

　今回のeBayとの取り組みについては「今後は行政依存型の社会ではなく、市民自立型の社会を目指していきたということがあり、そのなかで企業の協力は大きなものになります。今回のeBay Japanさんとの取り組みは、その大きな一歩になるでしょう。女の子たちはファッションが大好きです。ファッションは贅沢なことではなく、自分を大事にし、自己表現をするということに繋がります。だからこそこういったファッションに強い企業さんが協力してくださるということに大変感謝しております」と女性に支持されるサービスを提供しているからこその恩恵を話した。

　その後、寄附贈呈式が行われ、eBay Japanから若草プロジェクトへ、300万円と『MOVE』を経由した物資が贈られた。