OPPO初の「折りたたみスマホ」は、独自のデザインと価格で勝負?

 加えてOPPOは先端技術やデザインにも力を注いでいる。

 公式サイトによればOPPOは、スマートフォンを工業製品ではなく、芸術作品と捉え、「先端テクノロジーと究極の美しさを兼ね備え、ユーザーを美の世界に引き込むものでなければならない」、と語っている。

 本製品にもその精神性は発揮されており、ディスプレイにはOPPOがカスタマイズした12層構造のシリーンディスプレイが採用されている。OPPOは「通常のスマートフォンのガラスが0.6mmであるのに対し、0.03mmの「Flexion UTG(超薄型ガラス)」の層を追加することで、強力な耐久性を備えながらも容易に曲げることができます」と説明している。また20万回以上折り曲げても、折り目がほとんどつかず、全体的にスムーズな動作を維持できるということだ。

 そして、先端技術だけではなく、優れたデザイン性も見逃せない。

 本製品はOPPOの中では、フラッグシップに位置づけられるFindシリーズから登場した。背面デザインやカメラモジュール周りには、2021年にグッドデザイン賞を受賞した「OPPO Find X3」を受け継いでいる。人間工学に基づきデザインされた本製品は、製品の両端部分に「3Dカーブデザイン」を採用し、手にフィットする形を実現した。通常のスマートフォンよりも厚みがあるフォルダブルにとって、最初に手にしたときの持ちやすさは何よりも重要であり、これも本製品の大きな魅力であるといえる。

 ここまで「OPPO Find N」について解説してきたが、ユーザーを多く獲得する上でのフォルダブルスマートフォンが抱える課題は、いまだ残っているといえるだろう。例えば、閉じた状態の厚みは今後も改善されることを期待したい。。本製品は、厚さ15.9mmで、一般的なスマートフォン2台を重ねたような厚みがある。

 通常のスマートフォンと同じ厚さになれば、より需要が増えることは間違いない。その点では、OPPOが以前、コンセプトモデルとして発表した巻き取り式スマートフォン「OPPO X 2021」の方が優れていたといえる。(しかし、こちらの続報は届いていない)

 今年はアジア圏を中心にフォルダブル市場が盛り上がった一年だった。近い将来には価格も、10万円を切る可能性が高い。スマートフォンの新たな選択肢として一般層に認識されるのも時間の問題だろう。唯一残念なのは、こうした盛り上がりの中に国産ブランドが存在しないことだ。

(画像=OPPOより)

(参考文献)
https://www.oppo.com/jp/
https://www.oppo.com/jp/newsroom/stories/findn/
https://www.oppo.com/cn/smartphones/series-find-n/find-n/
https://www.oppojapan.com/brandstory/technology/design/

関連記事