米司法省がGoogleに「独占禁止法捜査に非協力的」と警告 法的処置も辞さない構え

EUで3年連続の巨額制裁金

 また、欧州連合(EU)の欧州委員会は過去数年間で3回、EU競争法(独占禁止法)違反でGoogleに制裁金を科している。

 2017年6月には検索のショッピング比較で、自社に有利な内容を優先的に表示させたとして、24億2000万ユーロ(約3100億円)の支払い命令が下った。

 翌年の2018年7月には、アプリと抱き合わせることで、Androidの支配を不当に強めたとして、43億4000万ユーロ(約5500億円)が科された。

 そして2019年3月には、Google AdSenseのオンライン広告における支配的な立場を濫用し、他社の広告を排除したとして14億9000万ユーロ(約1900億円)の罰金を科すことを、マルグレーテ・ベステアー欧州委員は決定した(参考:https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_19_1770)。

 これ以外にも、巨大化する米国のテクノロジー企業は、世界中で規制当局との緊張が高まっている。

 過去にはMicrosoftが、アメリカや欧州で同様の制裁を科されたが、近年ではGAFAと呼ばれるGoogle、Amazon、Facebook、Appleへの風当たりが強くなっており、大統領選の民主党候補指名争いにおいても、“テックジャイアントの解体”は一つのトピックになっている。

 5社あわせたGAFAMは、大きな成功を収めているがゆえ、これらの試練に直面しているといえるが、この流れは避けようもないのだろうか。

(画像=https://www.washingtonpost.com/technology/2020/02/27/google-doj-antitrust-evidence/より)

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

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