また、「現在の科学では証明できない謎６選」は世界各地の原因が特定できない謎の出来事を一つずつ解説する内容となっているのだが、どの論も謎は謎として結論を引き出してはいない。しかしその“原因が分からない”というロマンに惹かれる視聴者が多いようだ。

　これらの怖くない解説動画は初めてキリンの動画を見る人にもおすすめできる、見る人を選ばないものだといえる。

　YouTubeで扱われる動画の幅が日々広がりつつある中で、こういった“語り”を売りにした動画が存在感を増している。なかでもキリンが扱うようなオカルトや都市伝説系といった、半信半疑で楽しむものは、必ずしも視聴者が主体的に番組を選ぶわけではない地上波のテレビでは扱いづらくなっており、視聴者にとっては一定の需要があるだろう。

　そのなかで、キリンが持つ、視聴者の関心を煽るテーマ設定の妙や、高いトークスキルは大きな武器になっており、同様のコンセプトのチャンネルに負けない力を持っている。都市伝説、検証・考察、語り、などのシーンが盛り上がるにつれ、その存在感はさらに増していきそうだ。