愛華、色気の理由は“距離の測り方”にあり? 『テラスハウス』第17話未公開映像

 「恋愛がしたい」とテラスハウスに入居した愛華だが、むやみやたらに手を出すのではなく、一度しっかりと内情を把握した上で、動き出そうとしていることが伺える。愛華が入ったいま現在、誰が誰に好意を寄せていて、それぞれどの程度恋愛に前向きなのか。ただ闇雲に恋愛をするのではなく、できるだけ荒波立てずに、平和に愛を育んでいきたいのだろう。

 たとえば、翔平に好きなタイプを聞かれた際に、「目標がある人、譲れない何かを持ってる人がいい」と目の前の彼とは真逆のタイプをはっきりと口にしていた愛華。単純にそういう人が本当にタイプなのかもしれないが、「一周回って、どんな人がタイプかもわからなくなった」と前置きしてから、ピンポイントに答えていたため、見方によっては翔平を牽制しているようにも感じる。もしそうなら、香織がまだ翔平のことを想っているのを察したゆえにだろう。

 また、春花がペッペに恋愛対象として興味を持っていることにも気づいているようだ。春花とペッペがプレイルームで、イーブイが主役のポケモンのゲームを楽しんだあと、ダイニングに戻ると、ちょうど海から帰ってきた愛華が一人。ペッペが「疲れたね。でも、(イーブイが)可愛かったね」と感想を呟くと、「“今日も可愛かったね”って、春花さんじゃなくて、イーブイの話なんですか? 春花さんに言ったのかと思った、いま」と笑いながら二人をいじる。春花の気持ちを茶化すのではなく、異性であるペッペの発言を“嬉しいであろう言葉”に置き換えて、さりげなくピックアップするのが、上手い。

 常に気だるげでローテンションの愛華だが、決して相手に嫌な感じを与えない。しっかりと相槌を打ちつつも、変に会話を弾ませようとはしないため、非常にナチュラルに見える。肩肘張った“頑張ってます!”感もなく、かと言って、相手への興味のなさが見えたり雑に扱ったりするわけでもない。たとえ同じテラスハウスのメンバーでも、年上には敬語は欠かさず、かと言ってガチガチに敬うわけでもなく、いい塩梅でタメ口を混ぜる。言葉のチョイスとタイミングが絶妙なのだ。その余裕こそが、愛華が全身から醸し出す色気にも、繋がっているのかもしれない。

 “人に嫌われるのが怖い”香織と“他人に興味がない”ように見える翔平、そして“自分の見せ方と魅力をわかっている”愛華。香織はどこか他人と一線を引いているように見えてしまい、翔平は良くも悪くも自由で捉えどころがない印象を与える。愛華は異常な色っぽさで男性を惹きつけるが、無駄な敵を作らない。“人との距離の測り方の上手さ”にもいろいろな種類があり、その根本によって相手に与える印象が全く変わってくる。愛華の“人との距離の測り方”は、手に入りそうで入らない感じも演出でき、もしかしたら最も人から“モテる距離感”なのかもしれない。

(文=朝陽空)

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■番組情報
『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』
2019年5月14日よりNetflixにて毎週火曜に新エピソード先行配信(4週に1週休止)
2019年6月11日よりFODにて毎週火曜深夜0時に配信予定(4週に1週休止)
2019年7月よりフジテレビにて、地上波放送予定
(c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント

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