Nintendo SwitchコントローラーJoy-Conに欠陥? アメリカでは集団訴訟に発展

 Nintendo Switchのコントローラー・Joy-Conに、スティックがプレイヤーの意思と関係なく動く「ドリフト」という現象が発生するとして、弁護士事務所「Chimicles Schwartz Kriner & Donaldson-Smith(CSK&D)」が7月19日、任天堂の米国法人「Nintendo of America」を相手取り、集団訴訟を米ワシントン州西部地区・合衆国地方裁判所にて起こしたことを発表した。

度重なるドリフト、修理拒否の業務慣行は不当

 原告のライアン・デイヴィス氏は、2017年7月にSwitchを購入した11ヶ月後に、Joy-Conの左ジョイスティックがドリフトしているのを発見。1年の保証期間内のため、修理のために任天堂にデバイスを送ったが、3ヵ月後に修理されたコントローラーに同じ問題が発生。追加で購入したJoy-Conも13ヵ月後に同じ問題を抱えたという。

 CSK&Dは、「欠陥が明らかになった際に、任天堂は消費者への欠陥の開示を怠り、決まったように無料でのジョイスティック修理を拒否した。不当で詐欺的だ」と主張。訴訟の理由は、カリフォルニア州の消費者詐欺法違反、過失不実表示、黙示的保証違反、不当利得を是正することだという。デイヴィス氏は金銭的補償と、このような状況にあるSwitch所有者の権利についての確認を求めた。訴訟においては陪審審理を要求(参考:https://www.gamesindustry.biz/articles/2019-07-22-nintendo-faces-class-action-lawsuit-over-joy-con-drifting-defect)。CSK&Dは、Joy-Conコントローラーのドリフト問題を経験したユーザーに、同事務所まで連絡し集団訴訟に参加するように募っている(参考:https://chimicles.com/nintendo-switch-joy-con-drift-class-action-investigation/)。

事態を重く見た任天堂が声明を発表

 『The Verge』は、ドリフトの原因を次のように分析している。それは、内部をキレイに保つように設計されているゴム製キャップの下にあるコントローラーに埃やゴミが付着している、というものだ。完全に分解したコントローラーに、磨耗した接点が見つかっており、繰り返し使用することで問題を引き起こしている可能性もある。

 解決策として、最新のSwitchソフトウェアを実行していることを確認するか、アナログスティックを再調整してソフトウェアの問題ではないことを確認することはできるだろう。

 任天堂は、アクセサリーに90日間、コンソールに12カ月間の標準保証を提供している。保証期間外での修理代金は約40米ドルで、あと少し足せば新品が買えてしまう。

 今回の事態を重く見た任天堂は、次のような声明を発表している。

「任天堂は、高品質の製品を生み出すことに大きな誇りを持っており、絶え間なく改良しています。Joy-Conコントローラーの中に正しく反応しないものがあるという最近の報告を認識しています。弊社は、消費者にNintendo Switchをお楽しみ頂きたいと考えており、何らかの理由により、この目標が達成できていない場合は、弊社がお手伝いできるように、http://support.nintendo.comをご覧ください」(参考:https://www.theverge.com/2019/7/22/20706144/nintendo-switch-joy-con-drift-problem-explained

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