『タツキ先生は甘すぎる!』町田啓太の葛藤が胸を打つ 子どもの味方でいる理由が明らかに

 1人の男の子が太陽に照らされた砂浜を走っている。タツキが描いたその絵は、もう二度と戻らない景色だった。

 『タツキ先生は甘すぎる!』(日本テレビ系)第4話では、タツキ(町田啓太)がどんな時も子どもの味方でいる理由が明らかになった。

 塾の合宿に行かず、フリースクール「ユカナイ」のキャンプに顔を出した寧々(本屋碧美)。母親の珠美(黒川智花)が迎えにきて大人しく家に帰った直後、彼女は部屋で暴れ始める。タツキは寧々の部屋の前まで行くが、扉を開けることはできなかった。“また”、子どもの心を壊してしまうかもしれないのが怖かったからだ。

 タツキは以前から、別れた元妻・優(比嘉愛未)との息子である蒼空(山岸想)の姿を寧々に重ねていた。小学5年生の夏に突然、中学受験をしたいと言い出した蒼空。そのやる気を尊重し、タツキと優は彼を受験塾に通わせ始めた。他の子たちよりもスタートダッシュが遅かったため、蒼空はなかなか模試で良い結果を出せず、「疲れた」と弱音を吐くことも。思えば、その時から子どもなりにSOSを発していたのかもしれない。だが、タツキは「自分でやるって言ったんだろ」と鼓舞するつもりで言った。

 そこから蒼空は猛勉強して成績を上げ、見事受験に合格。しかし、中学に入った途端、勉強についていけなくなり、ある時、テストでカンニング未遂を起こす。その際も本人から十分に話を聞こうとする前に、「何バカなことやってんだよ」と責めたタツキ。結局、蒼空はそのことをきっかけに学校での居場所をなくし、自分の部屋へ閉じこもるように。無理やり部屋から出そうとするも失敗し、悩んだタツキは不登校専門のサポートサービスを頼った。

 不登校や引きこもりを支援する民間企業や団体は数多く存在し、玉石混淆だ。なかには親の不安に漬け込み、「3週間でスピード解決」「97%復学できる」などと即効性や高確率を強調して、無根拠で無責任なアドバイスと引き換えに高額な費用を請求するところも存在するのも事実。タツキはこのまま蒼空が元いたレールに戻れなくなるのではと焦るあまり、冷静な判断ができなくなっていたのだろう。アドバイスされた通り、蒼空からスマホやゲームを奪い、強制的に学校に行かせようとした。

 蒼空が受験中に弱音を吐いた時から、タツキが良かれと思ってやってきたことはすべて、子どもの逃げ道を塞ぐ行為だ。多くの大人は勘違いをしているが、子どもを矯正することはできない。矯正できたと思っても、それは子どもの形を捻じ曲げて、無理やり自分の思う正しい型にはめ込んだだけ。その結果、息ができなくなった子どもは寧々のように自分の世界を壊してしまう。両親が大好きな優しい子どもだった蒼空も、優に対して包丁を向けた。それは決して反抗ではなく、生存本能だということに大人はなかなか気づけない。

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