『失恋カルタ』に『多すぎる恋と殺人』も 西垣匠、連ドラ初主演で2026年は飛躍の年に

 ブレイクのきっかけとなったのは、くたびれた大人とイケメン高校生のさわやかな恋模様を描いたBLドラマ『みなと商事コインランドリー』(2022年/テレ東系/以下、『みなしょー』)の香月慎太郎だろう。最終話配信後にはParaviのサーバーダウンが起きるなど、歴代BLドラマの中でも屈指の人気を誇る一作だ。爽やかな見た目に反して(?)、年上の晃(草川拓弥)に臆することなく、むしろどんどん距離を詰めていく、そのまっすぐさがたまらなかった! 漫画的なストレートなセリフも多かったものの、それをさらりと言えてしまうのが、西垣の強み。翌年にはSeason2も放送されたが、話題作への出演が続いていたなかでも、『みなしょー』の“シン”として、変わらない姿で帰ってきてくれたことが嬉しかった。

 2025年の出演作で特筆すべきは、『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)の優斗。『最後から二番目の恋』といえば、小泉今日子と中井貴一の掛け合いを軸に、大人たちの不器用な恋と人生を描いた、時代を超えて愛されるフジテレビの人気シリーズである。いままではバブル期を経験した大人世代の物語が主軸だったが、約11年ぶりの新作となった『続・続・最後から二番目の恋』では、和平(中井貴一)の娘・えりな(白本彩奈)のように、若い世代の抱える孤独ややるせなさにも目が向けられていた。

ドラマイズム『失恋カルタ』©「失恋カルタ」製作委員会・MBS

 西垣が演じた優斗は、心を患い社会からドロップアウトした青年。早すぎる時代の流れに乗れず立ち尽くしていた彼は、本シリーズがこれまで描いてこなかった、ある意味やり残していた“課題”を託されたようなキャラクターでもあった。大切なものをひとつずつ取り戻していくようなえりなとのやりとりは、『最後から二番目の恋』らしい、やわらかな優しさに満ちたシーンだった。話題作への出演が相次ぐなかでも、役のイメージに縛られず、『ドラゴン桜』の岩井や『六人の嘘つきな大学生』の袴田といった体育会系のムードメーカーから、『続・続・最後から二番目の恋』の優斗のような繊細な役柄まで演じ分けられることも魅力的だ。

 さて、今年は超人気漫画の実写映画『ブルーロック』の公開も控えている。意外にも、朝ドラや大河ドラマ、TBS火曜22時枠などの出演はまだないが、それも時間の問題だろう。連続ドラマ初主演を飾った2026年、西垣にとって、さらなる飛躍の年になりそうだ。

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