“聴こえ方”の違う3人が手話で心を通わせていく 香港映画『私たちの話し方』予告編公開
3月27日より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほかにて全国公開される香港映画『私たちの話し方』のポスタービジュアルと予告編が公開された。
アダム・ウォンが監督を務めた本作は、香港のアカデミー賞にあたる第43回香港電影金像奨で7部門(最優秀作品賞、最優秀監督賞、主題歌賞、主演男優賞、主演女優賞、最優秀新人賞、サウンドデザイン賞)にノミネートされた人間ドラマ。2024年の第61回金馬奨(台湾)では最優秀主演女優賞をジョン・シュッインが受賞。日本では3月に第21回大阪アジアン映画祭で初上映された。
本作の製作を手がけたのは、『トワイライト・ウォーリアーズ 決戦! 九龍城砦』に出演したルイス・クーにより設立された、天下一電影製作有限公司 (One Cool Film Production)。2025年11月の来日時、アダム・ウォン監督は「この映画に出資しているルイス・クーは、この作品を 6 回も観ています。最初に出資が決まった時、ボス(ルイス・クー)は 『手話の映画なんだろ?』『どうやって撮るのだろう?』と、不安を感じていたようですが、観た後に『めっちゃ、大好きだよ!』と気に入ってくれました。その後、ボスに直接会って、感想を聞いたところ、『ストーリーを音で紡いでいるところに驚かされたよ』と興奮気味に語ってくれました」とオフィシャルインタビューで語っている。
主人公は、聴覚に障害のある20代の3人の若者。3歳で聴覚を失い、人工内耳を装用して「聞こえる人」として“普通”の生活を送ろうとしているソフィー、生まれながらのろう者として手話話者であることに誇りを持っているジーソン、手話と口話をこなすバイリンガル、人工内耳装用者のアラン。手話禁止で、口話教育を推進するろう学校で出会ったジーソンとアランは、お互いの環境の違いを感じながらも、親友のまま大人になる。人工内耳を推奨するアンバサダーとしてアランとソフィーが出会うが、人工内耳の推進イベントで「科学が発展すれば、この世からろう者はいなくなる」とソフィーが語ったことに、ジーソンが激怒。それぞれ異なる立場と感情を抱えた3人の男女の変化と成長を描く。
公開された日本版ポスターは、アダム・ウォン監督こだわりの水彩画のような本国のポスタービジュアルを活かす形で、それぞれ異なる環境で育った20代の3人のろう者、ジーソン、ソフィー、アランが模索しながら青春の時間を過ごす想いを表現している。
あわせて公開された予告編は、ろう学校のシーンから始まる。映し出される生徒それぞれの異なる“聴こえ方”を聴者が感じられるように、聴こえ方の多様性を表現。その後に流れる音楽は、聴こえにくい人にも耳障りにならないように、やわらかく反復する音が中心となっており、ナレーションは使っていない。また、本作の手話は香港手話のため、字幕を多めに入れることで、日本手話を使う人、聴こえない人、聴こえにくい人にも伝わるようになっている。
そして、ソフィーの言葉に激怒するジーソン、不安そうに見守るアラン。険悪な出会いから始まった3人の関係が、手話を習う時間を通して、かけがえのない関係に変わっていく様子が描かれていく。
さらに食事をしながら手話を通して打ち解けた様子の3人や、ジーソンとアランの子ども時代などが切り取られた場面写真も公開。なお、少年時代のジーソンとアランは中等度難聴のネイザン・チェンとコーダのジェシー・ウォンが演じている。
また本作が、教育的側面を持ち合わせた作品が選ばれる「文部科学省特別選定作品」(中学校生徒向き/高等学校生徒向き/青年向き/成人向き/家庭向き)に決定した。
■公開情報
『私たちの話し方』
3月27日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
出演:ネオ・ヤウ(游學修)、ジョン・シュッイン(鍾雪瑩)、マルコ・ン(吳祉昊)
監督:アダム・ウォン(黄修平)
配給:ミモザフィルムズ
2024年/香港/広東語・香港手話/132分/カラー/英題:The Way We Talk/字幕:最上麻衣子/字幕監修:Palabra株式会社
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公式サイト:https://mimosafilms.com/thewaywetalk/