中村倫也と一緒に“夢”を追う金曜夜がやってきた! 『DREAM STAGE』は“本気”のドラマに
夢が叶わなかった99万9999人のなかに眠る、スイッチを呼び覚ます物語
ゴンがK-POPアーティストを目指す理由は、幼い頃に生き別れた母(斉藤由貴)に自分を見つけてもらうため。しかし、そのあまりにも純粋な思いは、悪意を持った大人に簡単に搾取されてしまう危うさもはらむ。母が病に倒れたと知るや、手術代だと偽って金を無心する父の言葉を信じてしまうのもゴンの無垢さを象徴するエピソードだった。
サッカー選手となって国立に立てないならば、今度はボーイズグループとして……。その方向転換もあまりにも真っ直ぐで、まるで子どもが描くような夢だ。現実を知る大人の目には「無謀」だと映るかもしれない。それでも彼は迷いなくこう言う。「僕はバカだから、バカでかい夢を見たい」。そのピュアな一言は、観る者の胸にもまっすぐ飛び込んできたはずだ。吾妻の心の奥にくすぶっていたものに火をつけたように。
ゴンの素性を聞いた吾妻が「は〜、そんな韓国ドラマみたいな話がね〜!?」なんて軽口で笑いを誘うユーモアも本作では光る。その一方で、人知れず触れたくない過去のツテを辿り、土下座までして国立の使用許可をもらう熱さにも胸が打たれた。しかし、そんな情だけで動くものではないのも現代の悲しいところ。ならば、と脅迫のような手段を取る冷酷な一面にもゾクリとさせられる。風通しを良くする笑い、寄り添いの涙、そして本気だからこその怒り、ときには綺麗事だけではない強引さを交えて、NAZEは少しずつ“チーム”になっていくのだった。
この先NAZEには、すでに世界から注目を集めている、新人ボーイズグループ・TORINNER(トリナー)という壁が立ちはだかる。彼らが所属する事務所・Bouquet Musicの代表が、吾妻を「人殺し」と呟くチェ・ギヨン(イ・イギョン)であることも、物語に不穏な影を落としている。若者同士の競い合いに加え、その背後で静かに火花を散らす吾妻とチェ・ギヨンの因縁。この二重構造が、今後のストーリーの芯をより太くしていくことだろう。
まだ夢を追うことの代償を知らないからこそ、軽やかに一歩を踏み出せる若者たちに対して、そのリスクや痛みを知ってしまったからこそ、慎重になり、立ち止まってしまう大人たちがいる。夢に敗れた99万9999人は、もう夢を語ることはできないのだろうか。『DREAM STAGE』は、そんな夢を追うことに慎重になってしまったすべての人たちに、再びスイッチを入れてくれるドラマになっているように思った。
自分に失望して、こんなもんかと受け入れるのもひとつの人生。でも、それだけでもないのがまた人生の面白さだ。どれだけ「無謀だ」「無駄だ」と言われても、バカみたいに夢を語っていいじゃないか。今はまだ99万9999人側だとしても、「あがき続けるよ」と笑える日々を過ごして何が悪い。まずは、NAZEのメンバーと一緒にスクワット100回でもやろうか、なんて気合いが入る。そんなパワーをもらえる金曜の夜がこれから続くと思うとワクワクする。
■放送情報
金曜ドラマ『DREAM STAGE』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:中村倫也、池田エライザ、ハ・ヨンス、カイセイ、ユンギ、アト、ターン、ユウヤ、キムゴン、ドヒョク、岩瀬洋志、HOJIN(KAJA)、志賀李玖、松瀬太虹、ISAAC(KAJA)、森香澄、村瀬紗英、キム・ジェギョン、イ・イギョン
脚本:紗嶋涼、山浦雅大
演出:松木彩、吉野主(SDP)、金澤友也(テレパック)
音楽:福廣秀一朗、Akiyoshi Yasuda
主題歌:NAZE「BABYBOO」(NICHION)
企画プロデュース:高橋正尚
プロデューサー:八木亜未(大映テレビ)
プロジェクトディレクター:中川麻衣
プロジェクト企画:GY,CHOI(CJ ENM JAPAN)
コレオグラファー:【NAZE】NOSUKE(Team"S"pecial)、【TORINNER】Ken
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/DREAMSTAGE_tbs