福地桃子がラジオパーソナリティに 能登を舞台にしたNHKドラマ『ラジオスター』制作開始

 NHK大阪放送局が制作する新作連続ドラマ『ラジオスター』が2026年春に放送されることが決定した。

 物語の舞台は、地震と豪雨で被災した奥能登の小さな町。ラジオを通して笑いと希望を届けようと奮闘する人々の姿を描く。

 主演を務めるのは、福地桃子。彼女が演じるのは、ボランティアとして能登に訪れ、思いがけず災害FMのパーソナリティを務めることになる柊カナデ。ドラマ初主演となる福地は、「姿や形は見えなくても、声で心をつなぐことができる」と作品への想いを語っている。

 共演には、ラジオ開局の発起人・松本功介を演じる甲本雅裕、おしゃべり好きな主婦・小野さくらを演じる常盤貴子ら。脚本は『正体』『さがす』などで知られる小寺和久、音楽は田渕夏海、演出は一木正恵が手掛ける。

 ラジオの開局を通じて町に笑顔を取り戻そうとする登場人物たちの姿を、リアルかつ温かく描く本作。プロデューサーの松木は「どんな境遇に立っていても、あなたの人生はあなたが主役」と語り、能登への想いを込めて制作に臨む。

コメント

福地桃子(柊カナデ役)

この度、柊カナデ役を務めさせていただくことになりました、福地桃子です。
姿や形は見えなくても、声で心をつなぐことができる。
ラジオを通して町のぬくもりを感じ、お互いをあたため合える、そんな時間を信じて真摯に向き合いたいと思っています。
人のために、町のために、そして、自分自身のために。
能登を愛するこのチームと共に、生きる喜びと人の力を作品の中でしっかりと感じながら、その温もりを皆さまへお届けできるよう、心を込めて努めてまいります。

甲本雅裕(松本功介役)

笑うって一人じゃ難しい、だから皆で協力してつくる。
そうやって生まれた笑いを、他の誰かに届ける事で、また笑いが生まれる。
様々な状況から笑えなくなってしまった、笑いたいのに笑えない、そもそも笑うって何だろう。
そんな人達(自分も含め)の心に小さな笑いの花を咲かせる事ができたなら。
この作品はラジオを通じて、それを実現させようとするドラマです。
笑うことで、笑えるように。

常盤貴子(小野さくら役)

連続テレビ小説「まれ」の撮影で初めて訪れた能登半島。
あの透き通った海、新鮮な食べ物、なにより、彼の地に住まう「能登はやさしや土までも」な皆さんの笑顔に出会えたことは、私の人生を豊かにしてくれました。
これからの「ラジオスター」な日々で、出演者、スタッフさん、そして視聴者の方々が、能登のファンになってくれたら嬉しいです。私がそうなれたように。
みんなで能登から笑顔をお届けします♪

小寺和久(作)

このドラマは架空の町を舞台にしたフィクションですが、能登で出会った人たちの声や記憶をもとにしています。
誰かの痛みや悲しみを消費せず、希望だけを飾りもしない——逃げずに書き切ろうと決めました。
取材と執筆を通して、言葉では表せない強さと優しさに何度も出会いました。それがドラマにかたちを変えて皆様に届くことを心から願っております。
周波数、合いましたらぜひご覧ください。

田渕夏海(音楽)

この度、「ラジオスター」を作り上げる仲間の一人として迎えていただけたことを、とても嬉しく思っています。
台本を読み進める中で、生きていくうえで必ずしも必要ではない、娯楽でもあるラジオを被災地でやる意味を、個性豊かな登場人物たちの姿から教わっているような気持ちになりました。
音楽はこれから制作に入りますが、彼らの日常を彩れるような、楽しくて温かい作品をお届けできるよう努めてまいります。

一木正恵(企画・演出)

悠久の時が積み重なる大地の上で、人が生きて見ることが出来る時間は束の間に過ぎない。
確かにいた人、あったものは「語り継ぐ」ことによって、時を越え人々の記憶に刻まれていく。
このドラマのラジオの語り手たちの声は、傷つき喪失にあえぐ町の存在を懸けて天に放つ花火、だと感じています。
能登の皆さまと共に、花火を連発出来たら!

松木健祐(プロデューサー)

「このラジオで、僕たちは町の輝くスターになるんです」
劇中にある好きなセリフの1つです。どんな境遇に立っていても、あなたの人生はあなたが主役であり、きっと輝くんです。
決して特別な物語ではなく、あなたの物語になると思っています。
今もなお厳しい状況の中にある能登の方々へ、今苦しい時を過ごしているあなたへ、このドラマが少しの輝きをもたらすことを祈っています。

■放送情報
連続ドラマ『ラジオスター』
NHKにて、2026年春放送
出演:福地桃子、甲本雅裕、常盤貴子ほか
作:小寺和久
音楽:田渕夏海
演出:一木正恵
制作統括:福岡利武
プロデューサー:松木健祐
写真提供=NHK

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