朝ドラ『ばけばけ』音楽は牛尾憲輔が担当 「なんだか作曲がとても楽しいです」

 2025年度後期(大阪制作)NHK連続テレビ小説『ばけばけ』の音楽を牛尾憲輔が担当することが発表された。

 朝ドラ第113作目となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした物語。外国人の夫、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に、「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代者として語り紡いだ夫婦の姿が描かれる。主人公・松野トキを連続テレビ小説初出演となる髙石あかり、トキの夫ヘブン役をトミー・バストウが演じる。

 牛尾は、2014年にTVアニメ『ピンポン』ではじめて劇伴を担当。以降これまでに山田尚子監督や湯浅政明監督、沖田修一監督とのタッグをはじめ、数々のアニメ、実写作品の劇伴 を手がけている。最近作としてはテレビシリーズ『ダンダダン』、『チ。―地 球の運動について―』、NHK特集アニメ『cocoon~ある夏の少女たちより~』、劇場版『チェンソーマン レゼ 篇』の劇伴音楽を担当している。

 制作統括の橋爪國臣は、「牛尾さんの音楽が、この物語を皆さんの心に深く、長く響かせてくれることを確信しています」とコメントを寄せている。

コメント

牛尾憲輔(音楽)

ばけばけの音楽を担当させていただきます牛尾憲輔です。
脚本のふじきさんが「何も起きない」と称された物語の音楽を作っています。
それは何も起きない、ただただ他愛もない時間のことかもしれません。
小さく繊細で、でも愛おしい、何気ない日々。
仰々しくもなく、華々しくもなく、鬱々ともしない音楽です。
なんとも肩の力の抜ける宣言で恐縮ですが、なんだか作曲がとても楽しいです。
是非一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。

橋爪國臣(制作統括)

牛尾さんの音楽は世界観を作る音楽だと思います。ドラマの映像に音楽を合わせた時に、圧 倒的な没入感を感じました。『ばけばけ』という日常を紡いでいくストーリーの中で、繊細な音や質感が、登場人物のちょっとした感情のゆらぎをありありと描き出してくれます。作品に寄り添い、世界を広げてくれる音楽をいただけたと思っています。
先日、牛尾さんとともに松江を訪ねました。松江大橋、小泉八雲旧居、月照寺、洞光寺、宍道湖の夕日……とセツと八雲の足跡をたどり、その空気の中で、いろいろな音を録音していきました。そんな音やノイズも、劇伴の音楽の中に隠れて使われ、松江の息づかいを響かせています。牛尾さんの音楽が、この物語を皆さんの心に深く、長く響かせてくれることを確信しています。

■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
9月29日(月)スタート 毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK

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