『大追跡』“名波”相葉雅紀が出勤しない異例の構成 恒例の「はうっ!」は松下奈緒が担当
大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒がトリプル主演を務める水9ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)が、8月13日に第6話を迎えた。
今回は、名波(相葉雅紀)が一度もSSBC強行犯係に出勤しないという、異例の構成となっている。名波は前職である外資系証券会社時代の同期が集まった食事会の最中に、急性虫垂炎で倒れて救急搬送されてしまう。その夜から、殺人、窃盗事件、誘拐と立て続けに事件が起こり、SSBCは大忙し。SSBCでありながら現場主義で、前回も久世(佐藤浩市)との会話の中で人の役に立ちたいという思いを滲ませていた名波は、病室からいわゆるリモート状態で事件を解決に導いていくのだ。
一連の事件は全て繋がっており、名波の同期だった柏木亮太(千葉雄大)が黒幕。名波とはファンドマネージャーとしてのライバルでもあった柏木はプライドの塊で、事件が起こる前、名波が腹痛に苦しんでいる様子をスマホで撮影しながら、「よりによってこんなときに……」とつぶやいていたことが、後に事件解決の手がかりとなる。つまり、手の込んだ誘拐ゲームは、警察=名波に向けた挑戦状でもあったということだ。
プレスリー(低解像度ナンバー推定プログラム)、レーザーマイクといった最新の捜査方法を駆使してSSBCは柏木を追い詰めていく。復讐心から始まり、最後は株価操作に至った柏木にしてみれば、誘拐や殺人さえもそのための材料で、リアルなものとして考えてはいない――。名波との電話の中でそう推察する伊垣(大森南朋)は、柏木を「ある種のサイコパスかもな」と導き出した。
千葉の犯人役として思い出されるのは、亀梨和也が主演を務める『正義の天秤』(NHK総合)シリーズでの南野一翔だ。弁護士であり、一人の人間でもある鷹野(亀梨和也)の正義を揺り動かすほどの悪人としての演技は、画面越しでも恐怖を覚えるほどだった。今回の『大追跡』でのサイコパスとしての演技は、かなり抑えられている印象で、年始に放送された『となりのナースエイドSP 2025』(日本テレビ系)でもヒール役を演じてはいたものの、久々に本粋での千葉の悪役としての芝居を観たくなった。
最後に触れておかなければいけないのは、恒例となっている“名波マウント”と「はうっ!」。名波が入院中だと知った八重樫(遠藤憲一)は颯爽と見舞いに向かい、「将来の上司をお見舞いするのは、将来の部下として当然ですからね」とフルーツバスケットとジャスミンの花束を贈る。ジャスミンの花言葉は「あなたについていきます」だ。そして、「はうっ!」は八重樫に意表をつかれた青柳(松下奈緒)のセリフに。もう一つ名物シーンとなっている終盤の記者会見も八重樫が青柳に任せようとしていたりと、『大追跡』も折り返しを迎え、少しづつ変化を見せてきている印象だ。
2009年に警視庁に新設された分析・追跡捜査の専門部隊「SSBC=捜査支援分析センター(Sousa Sien Bunseki Center)」を舞台に、そこを取り巻く人間模様を描く。
■放送情報
『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』
テレビ朝日系にて、毎週水曜21:00~放送
出演:大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒、伊藤淳史、髙木雄也、足立梨花、丸山礼、野村康太、佐藤浩市、遠藤憲一、光石研ほか
脚本:福田靖
監督:田村直己、豊島圭介、小松隆志
ゼネラルプロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:黒田徹也
プロデューサー:藤崎絵三(テレビ朝日)、目黒正之(東映)
音楽:沢田完
制作:テレビ朝日、東映
©テレビ朝日・東映
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