福本莉子とSixTONES ジェシーの“ギャップ”を堪能 『お嬢と番犬くん』で新たな魅力が開花

 少女コミックスが原作で、アニメ化もされているように、ストーリー的には王道で定番のロマンティックコメディ/ラブコメディのジャンルにあたる本作。面白いのは、その“ビジュアル”だ。156cmと小柄な福本に対して、ジェシーは184cmの高身長。約30cmの身長差をうまく活かしながら、瀬名垣一咲(福本莉子)と宇藤啓弥(ジェシー)の関係性や距離の縮まり方を演出している。

 そして注目に値すべきは、長編映画監督デビュー作『ももいろそらを』を筆頭に、『殺さない彼と死なない彼女』や『恋は光』、『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』など、青春映画/恋愛映画のジャンルにおいて一筋縄ではいかない唯一無二の作品を生み出してきた小林啓一が監督を務めているということ。本作で初めて東宝という大手メジャー配給の王道ロマンティックコメディに挑戦しているが、これまでの作風をしっかりと維持しつつ、新たなステージへと踏み出した印象だ。この『お嬢と番犬くん』を経て、次にどんな作品を撮るのかにも期待が高まる。

■公開情報
『お嬢と番犬くん』
全国公開中
出演:福本莉子、ジェシー(SixTONES)、櫻井海音、杉本哲太、飯田基祐、佐々木希、香音、松井遥南、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)ほか
原作:はつはる『お嬢と番犬くん』(講談社『別冊フレンド』KC)
監督:小林啓一
脚本:政池洋佑
音楽:森いづみ
主題歌:SixTONES「バリア」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作:TOHOスタジオ
配給:東宝
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