9月25日より東京都写真美術館ホール、9月27日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開される映画『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』の本予告が公開された。

　本作は、20世紀最初のフェミニスト・アーティストとも呼ばれるサンファル（1930年〜2002年）の写真と今回の映画のために新たに追ったサンファル作品の映像、関係者へのインタビューで構成されるドキュメンタリー映画。

　監督・撮影・脚本を務めたのは、写真家の松本路子。松本は、オノ・ヨーコをはじめ、世界で活躍する女性アーティストのポートレートなどを撮影しており、1981年から10年以上にわたり、サンファルとも交流を続けてきた。そんな松本は「生涯でやり残したことは何か」と考え始めた時、「ニキともう一度向き合ってみたい」と思い至る。そして映画製作のために、ヨーロッパ各地、アメリカ、日本国内の作品を訪ね、ついにはタロット・ガーデンを再訪した。

　「タロット・ガーデン」とは、サンファルが創作したカラフルで陽気な女性像「ナナ」シリーズや大アルカナのタロットカード22枚の寓意画が彫刻や建物として作られている、イタリア・トスカーナ地方のオリーブの森にある彫刻庭園。枚の寓意画が彫刻や建物として作られている。

　また、本作のナレーションは、俳優やプロデューサーとして活躍する小泉今日子が担当し、本編のエンディング曲も上田ケンジとのユニット「黒猫同盟」として制作する。

　公開された本予告では、小泉のナレーションと松本監督の語りに導かれ、様々なニキの作品や松本監督自身が撮影した貴重なニキの写真の数々が。さらに、グラン・パレのニキ回顧展キュレーターのカミーユ・モリノーや、ニキアート財団理事長でありニキの孫でもあるブルーム・カルデナスの貴重なインタビューも収められている。そして、「黒猫同盟」によるオリジナルエンディング曲「Viva Niki」も聴くことができる。

　モリノ―が「20世紀最初のフェミニスト・アーティスト」と称するニキ、そして彼女が20年の歳月をかけてイタリア、トスカーナに制作した奇跡の彫刻庭園「タロット・ガーデン」を巡る本作について、松本監督は、「この映画で、ニキの解き放たれた創造の魂と、壮大な宇宙的空間を伝えることができたら、と願っている」と語った。「ニキが残した多くのメッセージを、次の世代にも受け渡したい」という松本の想いに応えるように本編では、予告編に登場した2人に加え、ニキ本人とも直接交流のあった社会学者・上野千鶴子をはじめとしたニキにゆかりのある人物へのインタビューが行われている。

■公開情報
『Viva Niki タロット・ガーデンへの道』
9月25日（水）より東京都写真美術館ホールで公開
9月27日（金）よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督・撮影・脚本：松本路子
ナレーション：小泉今日子
編集：池田剛
音楽監修：青柳いづみこ
オリジナルエンディング曲：黒猫同盟（上田ケンジと小泉今日子）
製作：ニキの映画を創る会
助成：ポーラ美術振興財団、クラウドファンディング PLAN GO、藤田晴子の会、上野千鶴子基金
後援：ニキアート財団
グラフィックデザイン：辛嶋陽子
配給：ミモザフィルムズ
2024年／日本／日本語／76分／カラー＆モノクロ／1.78:1／ステレオ
©2024 Niki Film Project All Rights Reserved.
公式サイト：https://nikifilm-project.com/