蛍（菜々緒）と宇良（藤原大祐）がまさかのバディとなった『忍者に結婚は難しい』（フジテレビ系）の第9話。囚われた悟郎（鈴木伸之）を助け、赤巻殺害事件の真犯人を突き止めるべく2人は奔走する。

　悟郎は甲賀忍者の蛍と結婚していたことで伊賀から囚われてしまう。そこで悟郎を救おうとした蛍に手を差し伸べたのが宇良だった。宇良は実は伊賀忍者だという。しかし忍者を継ぐかどうかは迷っており、悟郎らの働く郵便局で伊賀の先輩たちの姿を見ながら任務について学んでいる最中だった。そんな折、父親からの指示で赤巻殺害事件の独自調査をすることになり、蛍の正体を知ってしまう。蛍は赤巻殺害事件の容疑者を音無（勝地涼）だと疑って調べていたのだ。お互いに目指すものが一致した2人はバディを組むことになり、次第に事件の真相は明るみになっていく。一方で、監禁状態の悟郎は小夜（吉谷彩子）から重大な取引を持ちかけられていた。それは、「小夜と結婚すれば蛍の自由と安全を約束する」というもの。悟郎は蛍を思うあまり、その取引について想いを巡らせる。

　第9話は、まるでジェットコースターのような急展開をみせた。宇良が忍者だったこと、蛍と宇良がバディになったこと、どうやら音無は犯人ではなさそうなこと、赤巻議員（信太昌之）と豊松議員（村上新悟）に繋がりがあったこと、小夜と悟郎の取引、さらには小夜が蛍に持ちかけた「とある人物を殺せ」という取引......。赤巻殺害事件は核心に迫りつつあり、悟郎と蛍のそれぞれに決断の時が訪れる。

　気になる点は、病に倒れた小夜の父・城一郎（河野達郎）の命を救うために城水（市村正親）がとある人物に電話をした内容だ。「あの男を探しなさい、あの忌々しい甲賀の男を」と言っていたが、病から命を助ける術を持つ人物といえば、真っ先に「生延の術」を使いこなす竜兵（古田新太）が思い浮かぶ。まだ決定的な描写はないものの、今後城水と竜兵が繋がってくるのかも気がかりだ。さらに小夜は「とある人物を殺せ」と蛍に指示している。古風で男尊女卑の残る伊賀のやり方に不満を覚える小夜が殺してほしい相手とは。考えられる展開はあるものの、全てが明かされていない状況がもどかしい。一番知りたい真実が封じられたまま「あかときリロード」を聴くことになってしまった。